立川志の輔「ねことじいちゃん」主演は“落語家の欲”が原因!? 柴咲コウらが爆笑
2019年2月5日 20:50
[映画.com ニュース] 落語家・立川志の輔が映画初主演を飾った「ねことじいちゃん」の完成披露試写会が2月5日、東京・新宿バルト9で行われ、志の輔をはじめ、共演の柴咲コウ、小林薫、銀粉蝶、山中崇、葉山奨之、メガホンをとった岩合光昭監督が出席した。
世界的に有名な動物写真家・岩合氏が映画監督に初挑戦した本作は、ねこまき(ミューズワーク)氏による同名人気コミックを映画化。妻に先立たれ、猫と暮らす老人・大吉(志の輔)が家族や友人に支えられながら人生の選択をしていく姿をほのぼのと描く。志の輔は“共演者”として猫のタマを演じたベーコンについて「(芝居が)素晴らしい! AIが入ってるんじゃないかと思うほど」と絶賛。続いて、岩合監督を「猫とのコミュニケーションが物凄い。とにかくわかりやすく、1カットごとに『おまえは素晴らしい』と毎回褒める。それを見ていたら、猫が岩合さんを被っているじゃないかと思いましたね」と褒めちぎっていた。
志の輔が岩合監督の存在を知ったのは、ミュージカル観劇後、たまたま訪れることになった写真展でのこと。「(写真展の入場料は)今でも忘れません、500円。入る時は『500円か!』と思ったんですけど、出た時は『たった500円か!』と感じるほど、素晴らしい写真展だった」と述懐し、その後、NHK「岩合光昭の世界ネコ歩き」に熱中し、食事をすることになった。「その時はなんて純粋な方なんだと思いましたね。時々言う冗談は全く面白くないんですけどね(笑)」とその人柄に魅了されたようだが、本作へのオファーは一度断っていたようだ。
「『私なんかにできるもんじゃない。大間違いだ』ということを事務所を通じて言ってもらおうとしましたが、メールでその旨を返すだけでは申し訳ない。“声”で伝えようと思って電話をかけたんですが……、“落語家の欲”というのですかね、その時に『1カットか2カットは出してもらえませんか?』と。この妙なお願いが全てを招き寄せた」と饒舌に語る志の輔に、観客だけでなく、柴咲らも爆笑。「1度話し合うために岩合さんの事務所に行ったら、どんどん『良い方だな』と思い始めて、いつの間にやら1カ月島に行くという話に。気が付いたら撮り終えていた。どんな形でも1度ご一緒したいという思いが、こんな大それたことになってしまった」と振り返ると、岩合監督は「師匠が出てくれなかったら、この映画は辞めます」という最終手段とも言えるような誘い文句を繰り出していたことを明かしていた。
3年ぶりの映画出演となった柴咲は、ヒロイン・美智子役として参加。「(志の輔は)たくさん考えなければいけないこと、ストレスもあったかと思うんですが、そういったことを現場では微塵も感じさせず、主演として皆を引っ張ってくださいました。雰囲気も作ってくださいましたし、何よりもお話が面白い。笑いが絶えず、飽きることのない現場」と話しつつ、岩合監督に関しては「確かに面白くない冗談を言うことも……(笑)」と志の輔に同調。しかし「猫を可愛らしく、素直に切りとることが本当に上手な監督。俳優側にも遠慮がなくて、最初に『お芝居をしないでください』と言われました。難しいなと感じつつも、猫を目の前にすると顔がほころびましたし、素直に演じられたのかなと思っています」と充実の日々となったようだ。
「ねことじいちゃん」は、2月22日から全国公開。
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