坂本龍一にも影響を与えた芸術家のドキュメンタリー「ヨーゼフ・ボイスは挑発する」3月2日公開
2019年1月18日 13:00

「ヨーゼフ・ボイスは挑発する」ポスタービジュアル
(c) 2017 zero one film, Terz Film
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[映画.com ニュース]第2次大戦後のドイツで「社会を彫刻する」ことを掲げた芸術家の人生を追ったドキュメンタリー「ヨーゼフ・ボイスは挑発する」が3月2日に公開する。このほど予告編とポスタービジュアル、坂本龍一のコメントがお披露目された。
初期フルクサスにも参加し、脂やフェルトを使った彫刻やパフォーマンス、観客との対話を作品とするボイスは、創造=アートは美術館を飛び出し、誰もが社会の形成のプロセスに加わるべきだと私たちに訴える。既存の芸術が持つ概念を拡張するその思想は、世界中に大きな議論とセンセーションを巻き起こし、バンクシーを始めとする現在のアーティストにも脈々と受け継がれている。
映画は膨大な数の資料と、新たに撮影された関係者へのインタビューで構成され、ボイスの芸術と知られざる傷に肉薄する。予告編では、死んだ野うさぎをつかったパフォーマンスなど代表作の数々と、「未来に向けて運動してゆくべきだ」「挑発すればそこで人は活気づく」というボイスによる言葉が収められている。
ボイスからの影響を公言している坂本龍一は「よけいな説明が少なく、しかも洗練されたサウンドデザインが施されていて、よいドキュメンタリーは、それ自身がアートだと思う。今まで知らなかった、ボイスの繊細さ、傷つきやすさと真剣さ、夢想家と理性の人という両面を知ることができた。そして“傷”というのがボイスの芸術を解く鍵ではないかということも。資本主義が終焉を迎えている今、その先を見据えた経済・芸術を唱えたボイスの思考を知る、格好のドキュメンタリーだと思う」とコメントを寄せている。
「ヨーゼフ・ボイスは挑発する」は3月2日からアップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺、横浜シネマリンほか全国順次公開。
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