Netflix &「ガール」監督、主人公のヌードめぐる問題合意へ
2018年12月10日 15:30
[映画.com ニュース] 今年のカンヌ国際映画祭で大きな注目を集めたベルギー映画「ガール(原題)」の配信をめぐって争っていたNetflixとメガホンをとったルーカス・ドン監督が、和解に達したようだ。
ドン監督の長編デビュー作となる同作は、男性の体で生まれた15歳の少女が、トランスジェンダーとしてのアイデンティティや思春期特有の悩みと葛藤しながらも、バレリーナになる夢を懸命に追いかける姿を描いた感動のヒューマンドラマ。
5月に開催された第71回カンヌ国際映画祭では、ドン監督がカメラドール(新人監督賞)を受賞。さらに主人公の少女ララを熱演したビクトール・ポルスターが、ある視点部門で最優秀俳優賞に輝くなど、批評家から絶賛を浴びた話題作だ。
しかし、配給権を獲得したNetflixが、撮影当時15歳だったポルスターのフルヌード場面をカットして配信する意向を示したことに対し、ドン監督が母国ベルギーのメディアを通じて不満を爆発させた。しかしこのほど、ドン監督は、米ハリウッド・レポーターに宛てた声明で「問題のシーンが欧州以外の国で受け入れられるか否かについて、Netflixと協議を重ねました。Netflix側からは、彼らが問題視するシーンの削除を含めた再編集を求められましたが、作り手として妥協を許すわけにはいきません。Netflixは、本作をカンヌでプレミア上映した本来のバージョンのまま配信することに合意してくれました」と問題が解決したことを報告した。
「ガール(原題)」の配信時期については、現時点でまだ決まっていない。