菅田将暉「走るの速い」に趣里「アドレナリンが出ちゃって」
2018年11月10日 15:00

[映画.com ニュース] 女優の趣里、俳優の菅田将暉らが11月10日、映画「生きてるだけで、愛。」の公開記念舞台挨拶を東京・新宿ピカデリーで行った。
趣里は世の中とうまく折り合えず、過眠症でエキセントリック女性を演じたが「一見、表現の仕方は激しいけれど、人間は心に何かを持っているので共感できた。それを菅田さんが受け止めてくださった」と笑顔。あらゆる物事から距離を置き、常に傍観しているような青年役の菅田も「お互いにそんな感じだったよね。知らず知らずのうちに受け止め合い、拒否し合うような。それが心地よかった」と応じた。
さらに、「台本にもあるように、趣里ちゃんの走る姿と揺れるスカートがきれいだった。それにしても、ずっと走っていたよね。全身を使って走るから速い」と感嘆。これには趣里も、「アドレナリンが出ちゃったので」と照れた。
芥川賞作家の本谷有希子さんの同名小説が原作で、不器用に生きる2人が奏でる不可思議で鮮烈なラブストーリー。趣里は、「人生は楽しいことばかりではなく、思うようにいかなかったりつらくて悲しいこともある。でも、演じていて人とつながっていると感じられる瞬間があるからこそ、あすに向かっていけるような気がしました。感想はそれぞれですが、自由に楽しんでもらえたらいいな」と控えめにアピールした。
2人の間に介入する役どころの仲里依紗は、「台本を読んで驚きました。わあっ、とっても大変だなって」という。それでも、「不思議でつかみづらい部分もあったけれど、その方がやっていて楽しいのかなと思いました。私、役づくりをたいしてやったことがなくて、よーい、はいって言われてシャーッとやるんです。帰ったら子育てもします」と天才ぶりを発揮し、会場を笑いに包んだ。
登壇者には「…だけで、愛。」というお題が出され、菅田は「焼売(しゅうまい)には辛子」としたためたフリップを披露。趣里、西田尚美、関根光才監督は「辛子と酢じょう油」とオーソドックスな食べ方だったが、「何それ? そのジャンル、知らないや」と明かし、共演者を驚かせた。
関根監督はCMやミュージックビデオなどを手掛け、本作で長編劇映画デビュー。「映画を作るためには長い時間がかかり、大変なこともある。素晴らしい出演者、スタッフに支えられて、見ていただくことが何よりの喜び。皆さんの晴れ晴れした表情を見ると、つらい先に何か届くものがあったようで良かった」と安どの笑みを浮かべていた。
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