「カンボジアの近現代史を映したかった」音楽から歴史辿るドキュメンタリーがTIFFで上映
2018年10月30日 14:00

[映画.com ニュース]第31回東京国際映画祭の国際交流基金アジアセンター presents CROSSCUT ASIA #05 ラララ
東南アジア出品作「カンボジアの失われたロックンロール」が10月29日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、来日したジョン・ピロジー監督、リサーチャーのジェイソン・ジョーンズが会見した。
クメール・ルージュによって弾圧されるまでのカンボジアのポピュラー音楽史を1950~70年代まで辿った貴重な音楽ドキュメンタリー。生存者へのインタビューやアーカイブ映像をつなぎ、隠された歴史をひも解いていく。
2001年にカメラマンの仕事で初めてカンボジアを訪れたというピロジー監督は「歴史を知らず、大きなショックを受けました。アメリカがクメール・ルージュにどのように関与したのか興味を持ち、また、カンボジアの(ロック)音楽はどこからもたらされたのかなど、資料が少なく苦労はありましたが、カンボジアの近現代史を映したかった」と製作の意図を説明。
本作では、伝統音楽、南米やフランスの流行音楽、米国のロックなどさまざまな要素を取り込んだ同国の流行歌を数多く紹介している。「カンボジアは小さな国ですが、独特の音楽文化を持っている。音楽を愛する人に、何らかの興味を掻き立てると思う」と歴史的な映像の見どころ語った。
10年以上カンボジアに住み、リーサーチャーとして膨大な資料を集めたジョーンズは「さまざまな資料からのパッチワークをつなぐリンクを見極めることが大事でした。そこでインタビューに立ち返ることによって(事実確認ができ)、広い幅、深みのある作品になった」と振り返り、資料の多くはフランスの国立古文書館から取り寄せたと話した。
第31回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース




映画.com注目特集をチェック

映画「F1(R) エフワン」
【語れば語るほど、より“傑作”になっていく】上がりきったハードルを超えてきた…胸アツをこえて胸炎上
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

たった1秒のシーンが爆発的に話題になった映画
【この夏、絶対に観るやつ】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた…魅力を徹底検証!
提供:ワーナー・ブラザース映画

186億円の自腹で製作した狂気の一作
【100年後まで語り継がれるはず】この映画体験、生涯に一度あるかないか…
提供:ハーク、松竹

なんだこの映画は!?
【異常な超高評価】観たくて観たくて仕方なかった“悪魔的超ヒット作”ついに日本上陸!
提供:ワーナー・ブラザース映画

すさまじい映画だった――
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

“生涯ベスト”の絶賛!
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

究極・至高の“昭和の角川映画”傑作選!
「野獣死すべし」「探偵物語」「人間の証明」…傑作を一挙大放出!(提供:BS10 スターチャンネル)