カンボジアの苦難の現代史を音楽で綴る「音楽とともに生きて」
2018年10月29日 16:30

[映画.com ニュース] 第31回東京国際映画祭の企画「国際交流基金アジアセンター presents CROSSCUT ASIA #05 ラララ 東南アジア」で、「音楽とともに生きて」が10月29日、東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズで上映され、ビサル・ソック監督、製作・脚本も兼ねたケイリー・ソー監督がティーチインに登場した。
映画は、“クメール音楽の帝王”と称された名歌手シン・シーサモットの名曲「Flowers of Battambang(バッタンバンに咲くプルメリア)」を軸に、クメール・ルージュが支配する前の牧歌的な時代、その後の暗黒時代、21世紀の3つの時代を生きたカンボジアの家族の物語。カンボジア系アメリカ人のヒロイン、ホープが、母の生き様とその時代を紐解いていく。
共同監督の2人はともにカンボジア系、ソック監督はフランス国籍、ソー監督はタイの難民キャンプで生まれ、アメリカに移住した女性作家。25年間、カンボジアに住んでいるソック監督は「カンボジアは大きく変化しました。クメール・ルージュの苦難の歴史を経験した人はそのことを話したくない。一方、若い人は知識もないので、話もしない。しかし、ここ4、5年になって、クメール・ルージュの時代について話すことが受け入れられるようになり、記憶から消えてしまわないように、共有する努力がなされています。しかし、隅々まで行き届いているわけではありません」と解説した。ソウ監督は「あの時代を生き延びた人たちがキャストにもいて、真の姿を持ち込み、有用な提案もしてくれました。クメール・ルージュのために家族を失った女性は鎮魂のために出演したと言いました」と付け加えた。
ソック監督は「クメール・ルージュの時代の前には、豊かな時代があった。その姿は、もう一つの映画『カンボジアの失われたロックンロール』(監督ジョン・ピロジー)に雄弁に語られています。しかし、クメール・ルージュの時代になると、音楽、芸術、宗教など全てが禁止され、芸術家が最初に処刑され、芸術は死に絶えてしまった。90年代はカラオケがあるくらいですが、ここ10年は芸術の復興が進んでいます」と説明。ソウ監督は、シン・シーサモットの名曲をモチーフに使ったことについて「ヒロインのホープが体現しているように、カンボジアとアメリカをつなぐ記憶装置として歌を使いました。私はアメリカで育ち、以来、カンボジアに行ったこともありません。両親も戻ったこともありません。その代わり、あの素晴らしい歌を子どもたちにきかせていたんです」と話した。
第31回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。
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