「カメラを止めるな!」上田慎一郎監督&ふくだみゆき夫妻、超コアな観客とQ&A
2018年10月11日 05:00
[映画.com ニュース] 異例の大ヒットを記録している上田慎一郎監督作「カメラを止めるな!」のイベントが10月10日、東京・キネカ大森で行われ、上田監督と妻で映画監督のふくだみゆきが舞台挨拶に出席。夫婦そろって登壇し、客席からの超コアな質問に答えていった。
大ヒットは継続中で、10月8日時点で観客動員188万人、興行収入26億円を突破。この日は上映中に2人による生コメンタリーを実施し、会場はアットホームな雰囲気で大盛り上がりだ。エンドロールで流れるメイキング映像について「ワンカットは6テイク目で完成したそうだが、エンドロールは何テイク目の映像?」と問われると、上田監督は「ワンカットを完走できた2つのテイクを掛け合わせています。Tシャツが変わっているとか、見比べてもらえるとわかる」といい、「6テイク目だけ(記録用の)GoProが回っていなかったんです。日が暮れそうななか、容量がないがSDカードを取りに行っている時間もなくて」と明かした。
さらに観客の少年から「真魚ちゃんが子役にバスケのエピソードを説明していますが、あの続きはありますか?」との質問が。上田監督は「『昔バスケ部だったんだけど、最後の試合でね……』でセリフは止められていますよね」と切り出し、「あのあと『自分のミスでチームが負けて、悔しい涙を流した。その時を思い出すと涙が出てくる。そういう経験ってない?』と聞こうとしているんです。生首を渡す時、真魚のパスが鋭かったり、スリーポイントのようにコントロールが良いということの伏線にしています」と話した。
続けて上田監督は、前半パートの反響について「体感ですが、8割くらいの人が微妙な感じ。『これで大ヒット(笑)?』という」とぶっちゃける。それでも「1割くらいの人が『まあまあ面白かった』で、もう1割は『前半のほうが好き』という人」と語り、「それを聞いて、日暮は報われると思う。あれだけドタバタと撮ったものが、この日本で2割は『面白い』と言ってくれる人がいるんだから」と目を細めた。
また「カメラを止めるな!」では美術などを担当したふくだには、「展覧会で衣装の絵を見たが、全メンバー分描いた?」と質問が飛んだ。これには「上田は本当に、謎の要求を私にしてくるんです。妻だからって、頼むハードルが低い」と即座にぼやき、「上田が衣装を見て描いたしょうもない絵を出してきて『清書してくれ』と。何に使うのと聞いたら、『何にも使わないけど、みんなのテンションが上がるから』と、どこにも出す予定がない絵を描かされた」と続けると、上田監督も「(自分が)見てニヤニヤするためだけに描いてもらった」とタジタジ。質問者は「ふくださんの絵が好き、ということですよね」と優しくフォローを入れていた。
最後の写真撮影では「夫婦っぽいポーズを」とリクエストされ、左手薬指の指輪を強調した2人。ふくだは「(公開から時間が経ち)ネタバレをやっと話せるようになってきて、今日は私も知らないような話も聞けた」と大満足の様子で、上田監督も「ネタバレをして、楽しむイベントも増えてきました。コメンタリーも楽しかった」と笑顔を見せていた。
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