黒木華&多部未華子、樹木希林さんとの初共演に強い感銘「なんてありがたい時間」
2018年10月3日 15:05

[映画.com ニュース] 茶道を題材にした人気エッセイを映画化した「日日是好日」の特別試写会が10月3日、東京・港区の明治記念館で行われ、主演の黒木華、共演の多部未華子、原作者の森下典子氏が出席。イベントは“KIMONO de CINEMA”と銘打たれており、黒木らは艶やかな着物姿で登場した。
森下氏が約25年間にわたって町の茶道教室に通った日々を綴るエッセイを、大森立嗣監督が映画化。20歳の典子(黒木)は、従姉の美智子(多部)とともに自宅近くの茶道教室に通い始める。武田先生(樹木希林さん)の指導を受ける20数年間で、典子は就職、失恋、大切な人の死などを経て、お茶や人生における大事なことに気がついていく。
黒木は9月15日に死去した樹木さんとの初共演に、「共演する前に、いろんな役者さんから『希林さんと共演すると、得るものがたくさんある』とうかがっていました」と明かし、「実際にご一緒して“役を生きる”ことをすごく感じました。言葉ではなく姿で、役や芝居を感じることができて、なんてありがたい時間なんだろう」と思いを馳せる。同じく初共演の多部は「ある番組で『セリフを正確に言えることが全てじゃない』とおっしゃっていた」と切り出し、「希林さんは正確にセリフを言うのではなく、意味はあっているけど違う言葉で、“自分の言葉“として発しているんです。間近で見てすごいなと思っていて、『できるか』と言われたらなかなかできません」と強い感銘を受けた様子だった。
撮影の合間には樹木さんと多く雑談を交わしたといい、多部が「直球でいろんなことを聞かれるんです。『どこに住んでいるの?』『付き合っている人いるの?』」と笑うと、黒木も「『整形してるの?』とか(笑)。『どういう人が(恋人に)良いですかね?』と聞くと、『自分と同じくらいの人しか来ないわよ』とおっしゃっていたので、自分、ちょっと頑張ろうと思った」と愉快げ。寒いときは一緒に暖を取っていた多部は、「『ホッカイロ使いますか』と聞いたら、『暑いから私のも全部あげるわよ』。頂いたホッカイロを、体中にしのばせていました」としみじみ振り返っていた。
また、今作オフィシャルアドバイザーの観世あすか氏も登壇。「約1年前、希林さんから『今度お茶の映画で先生役をやるのよ。あなた、お茶を教えなさいよ』と突然オファーがありました」と説明し、この日のイベントが「希林さんから与えられたミッション」だったと語る。「今年の3月5日に、鹿児島の病院にいる希林さんからお電話を頂き、『頭蓋骨から膝までがんが進行していて、余命が年内』と聞かされました。私は絶句致しました。希林さんは『これから先の新しい仕事は断ります。だけどこの映画に、残されたエネルギーを使っていきたい』」と述べ、「着物好きの希林さんですから、真っ先に思いついたのはKIMONO de CINEMA。希林さんは、この会をなにより楽しみにされていました。今作に出ることをためらっていたそうですが、主演の黒木さんや多部さんの存在が心を動かした、と聞いております。『私のあとを継いでくれる、芯のある女優さんだと信じている』と、何度もお話しいただいていました」と目元の涙を拭った。
「日日是好日」は、10月6~8日に先行上映され、同13日から全国公開。
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