原作者・東野圭吾が「涙を堪えた」!「人魚の眠る家」コメント入り映像&場面写真が公開
2018年9月3日 08:00
東野氏の作家デビュー30周年を記念して執筆され、発売からわずか1カ月で27万部を超えるベストセラーとなった同名小説をもとに、日本映画界の鬼才・堤幸彦監督が映画化。篠原涼子と西島秀俊が夫婦役で映画初共演を果たした。
すでに離婚が決まっていた薫子(篠原)と、会社経営者の夫・和昌(西島)のもとに、娘の瑞穂がプールで溺れ、意識不明になったという知らせが届く。医師からは脳死を宣告され、回復の見込みがないなか、夫婦は「脳死を受け入れ臓器を提供するか、心臓死をただ待つか」という究極の二択を迫られる。
公開された場面写真では、わが子を抱きしめる薫子、離婚間近の和昌と微妙な距離を保ちながら冷め切った雰囲気漂う夫婦の姿、娘の治療として星野(坂口健太郎)が研究する最新技術を提案され、薫子が希望を見出すシーンなど、過酷な運命を背負った夫婦の姿が切り取られている。
また、幕間映像の最後には「原作者が泣いたらかっこ悪いという思いから懸命に涙は堪えましたが、皆さんは遠慮なく泣いてくださって結構です」という東野氏のコメントも紹介されている。
さらに東野氏は「自分の愛する存在が、健やかに眠っているようにしか見えないのに、もう命はありませんと宣告されたらどう感じるか。そしてどうするか。単純そうで複雑なこの問題に向き合うことから、私の執筆作業は始まりました」と振り返り、「物語を進めれば進めるほどに次々と難問が立ちはだかります。今回は、あらすじを立てて肉付けしていく、という書き方はできませんでした。壁に当たるたびに立ち止まり、苦悶しました」と執筆時の葛藤を明かす。
その上で、完成した映画について「やはり映像のプロは違いました。プロの役者は違いました。描かれているテーマは重く、ドラマは深く、派手なアクションシーンはありません。しかし間違いなく一級品の娯楽作品になっていました。私が密かに自負していた原作の“売り”を、見事に再現してもらっていました」と手放しで称賛している。
「人魚の眠る家」は11月16日から全国公開。
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