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エリザベス・モスが語る「ハンドメイズ・テイル」が世間に与えた影響と今後の行方

2018年8月29日 07:00

エリザベス・モス

エリザベス・モス
The Handmaid’s Tale (C) 2018 MGM Television Entertainment Inc. and Relentless Productions LLC. All Rights Reserved.
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[映画.com ニュース]第75回ゴールデングローブ賞主要5部門制覇、第69回エミー賞2冠を達成した「ハンドメイズ・テイル 侍女の物語」シーズン2が、現在Huluで配信中だ。主演のエリザベス・モスが、今作が世間にもたらした影響や、シーズン2で描かれる女性たちの関係性の変化について語った。

ドラマは、1980年代に出版されたカナダ文学界の巨匠マーガレット・アトウッドのディストピア小説が原作。環境汚染で少子化が深刻化したという設定のアメリカに生まれた新国家“ギレアド”で、上流階級の夫妻の子どもを産むための道具=侍女として生きる女性たちの姿を描いた。シーズン1では、主人公ジューン(モス)が夫や娘と引き離され、権力者であるフレッド・ウォーターフォードとその妻セリーナ(イボンヌ・ストラホフスキー)に仕える侍女オブフレッドとなるまでの過程や、侍女たちが国の体制に反旗をひるがえすさまを映し出した。

数々のドラマ賞を総なめにしたシーズン1が放送されると、その影響はエンタテインメントの枠を越えて広がっていった。すべての自由を奪われた侍女の存在が、米トランプ政権や、女性の権利運動が高まっている時代にマッチし、ドラマの衣装が抗議活動や州議会で着用されるなどの社会現象を巻き起こしている。モスは、この事態に「ここまでとは予想していませんでした」と驚きながらも、「人々がこの題材にひかれた理由がそこにあると思っています」と理解を示す。

「このドラマにとって、今はまさにぴったりの時代だと思います。物語が、私の国(アメリカ)だけでなく、世界中の人々に、まるで人格を持っているかのように訴えかけていると感じます。こういう物語が声を上げ始めて、語られるようになる時期だったのでしょう。もちろん、ドラマの衣装が現実世界で使われるようなクレイジーな嵐が巻き起こるとは思っていませんでした。でも、もし私たちがレジスタンスのシンボルを与えたのだとしたら、それは素晴らしいこと。ほかのどんな番組よりもクールですよね」

シーズン2では、未来の子どもたちを解放するため、侍女たちとギレアドとの闘いが本格化。前シーズンのラストでギレアドの体制に反抗した侍女たちは、厳しい罰を受けることになる。一方で、オブフレッドは、セリーナの計画によりウォーターフォード家の運転手ニックの子どもを妊娠。“母であること”をテーマに展開する物語のなかで、立場の違う女性たちの関係性の変化にもフォーカスしていくという。

「シーズン2では、親になるにはとてもたくさんの方法があるということに重点が置かれています。親になるためのアプローチや、親になるとは実際どういうことなのかということですね。これは、この世界でどう子どもを育てたいかというだけではなく、どんな世界に子どもを送り出したいのかという話。子どもたちの居場所がきちんとあって、自由でいられる世界であって欲しいですね」

「シーズン1で、私とイボンヌにとってもっとも悲しかったことのひとつは、セリーナがオブフレッドやほかの侍女たちの誰とも結束できなかったことです。オブフレッドは、セリーナがなぜ自分と同じ女性に背を向けられるのか、どうしても理解できない。そういうシーンは、私たちの心を強く揺さぶりました。シーズン2ではこの部分がもっと掘り下げられて、セリーナの行動の謎もどんどん深まります。セリーナを含む権力者の妻たちは、なぜ自分たちが侍女たちにしていることに目を向けないのか、それが圧制の味方をしているとわかっていないのか? というところも描いていきます」

ドラマ内では、侍女たちが物として扱われたり、同性愛者が犯罪者として処刑されたりと、目を覆いたくなるような描写も登場するが、注目を集めるためだけに過激に仕上げたシーンは一切ない。「見るのがつらいようなシーンは、ほかの事柄と合わせて調整しているんです。ロマンチックで、美しくて、エレガントで、悲しい。このすべてが同時に起こるようになっています。ギレアドの現実から目を背けてしまったら、意味がないですから。私たちが努力して誠実に物語を語る限り、余計なシーンは生まれません」

モスは、シーズン1で第69回エミー賞ドラマシリーズ部門主演女優賞を獲得。9月17日(現地時間)に発表される第70回の同賞にもノミネートし、2年連続受賞が期待されている。同賞には、これまで「MAD MEN マッドメン」で6回、「トップ・オブ・ザ・レイク」で1回、「ハンドメイズ・テイル 侍女の物語」で2回ノミネートされており、米メディアはモスに“クイーン・オブ・ピークTV(ドラマ黄金期の女王)”とあだ名を付けた。多数の作品に引っ張りだこのモスだが、出演する作品を選ぶ基準は明確だ。

「物語の題材がいかに素晴らしいかに尽きます。今回私が演じているキャラクターは明らかに大きな役ですが、重要なのは役の大きさよりも脚本自体の出来なんです。『MAD MEN マッドメン』や今回の『ハンドメイズ・テイル 侍女の物語』のように、すごく良いキャラクターとすごく良い脚本の両方が揃っていると素晴らしいですよね。その作品がテレビドラマなのか、舞台なのか、映画なのか、規模の大小も関係ありません。単純に、最高のものを選ぶだけです」

怒涛の展開が予想されるドラマとともに、“クイーン・オブ・ピークTV”の今後の活躍にも注目したい。

「ハンドメイズ・テイル 侍女の物語」シーズン2は、8月29日にHuluで配信開始。

(映画.com速報)

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