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ディズニー解雇のジェームズ・ガン監督に複数のライバルスタジオがラブコール

2018年8月13日 11:00

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ジェームズ・ガン監督
ジェームズ・ガン監督
Photo by Christopher Polk/Getty Images

[映画.com ニュース] 過去の不適切なツイートを理由に「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3(仮題)」から解雇されたジェームズ・ガン監督が、複数のライバルスタジオからラブコールを送られていると、米ハリウッド・レポーターが報じた。

ガン監督はマーベル・スタジオの親会社である米ウォルト・ディズニー社によって解雇を通告された7月20日以来、大物プロデューサーやメジャースタジオの重役ほか10人以上からアプローチを受けているという。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」は世界累計興行収入7億7300万ドル、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」は世界興収8億6300万ドルという大ヒットを記録しており、これらの脚本を自ら執筆したガン監督は、ライバルスタジオにとっては喉から手が出るほど欲しいヒットメーカーだ。
問題は、小児性愛やレイプなどをジョークにした過去のツイートを掘り起こし、ディズニーにガン監督の解雇を迫った米保守系ブロガーの存在だ。しかし、ワーナーやライオンズゲートといったライバルスタジオは、ディズニーほどはファミリー向けをアピールしていないため、クリエイターに高いモラルは求めていない。実際、あるライバルスタジオの重役はガン監督の問題ツイートに関して、「我々の大半は、彼のツイートは(執筆した当時の)彼独自のコメディスタイルを反映しただけのものだと感じている」と擁護。さらに、「不適切なユーモアセンスを持つことは、犯罪とされるべきではない」と言っている。
ただし、ガン監督はまだどのスタジオとも具体的な話をしていない。その理由は、ディズニーとの契約解消のための交渉が進行中のためだ。ガン監督はマーベル・スタジオと契約を交わし、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3(原題)」の脚本を上梓。その後、製作にゴーサインが出て、クランクインの8週間前になると、監督は何らかの事情で解雇されても約束されたギャランティが支払われるという特典「Pay-or-Play」というステイタスを通常は獲得する。
しかし、ガン監督はPay-or-Playのステイタス獲得前に解雇された。そのためマーベル・スタジオはガン監督にギャラを払う義務はないのだが、同時にガン監督の解雇は不当であるとの見解もある。ディズニーが解雇の理由とする問題のツイートは、ガン監督がマーベル・スタジオと第1弾の契約を交わすよりもはるか前に書かれたものであるため、契約違反を犯していないと言えるからだ。
このような複雑な事情から交渉が長引いているが、最終的にはガン監督に700万ドルから1000万ドルの手切れ金が支払われる形で落ち着きそうだと専門家は分析。いったん契約が切れることになれば、晴れて他のスタジオで仕事をすることができるようになるため、ライバルスタジオは指をくわえてなりゆきを見守っている状況だという。
ただし関係者によれば、大どんでん返しの可能性も残されており、「最終的な判決はまだ下っておらず、マーベルとの会話は続いています」。これは何を意味するかというと、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3(原題)」への電撃復帰か、少なくとも別のマーベル作品を手がける可能性が残されているという。
ディズニープラス
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