山田杏奈、内藤監督の手紙に感涙 初主演映画「ミスミソウ」初日舞台挨拶
2018年4月8日 05:00
[映画.com ニュース] 山田杏奈が映画初主演した「ミスミソウ」が4月7日、初日を迎え、東京・新宿バルト9で山田ら出演者と内藤瑛亮監督が舞台挨拶を行った。
同作は「ハイスコアガール」「でろでろ」などで知られる押切蓮介氏の人気サスペンスコミックを、「ライチ☆光クラブ」の内藤瑛亮監督が実写映画化。東京から田舎の中学校に転校し、陰惨ないじめを受けたヒロイン春花が家を燃やされ、家族を殺されたことから、復讐の鬼と化すというストーリー。
10人の出演者は劇中の衣装で登場。山田は「自分が出演した映画が公開される時はいつも感慨深いのですが、今日は、特に“いよいよだな”という感じがします。今日は人生において大切な一日です」と挨拶。内藤監督は「雪まみれ、血まみれで、過酷な撮影だったけれども、キャストのみんなが頑張ってくれたので、100点満点で1億点くらいあげられる。楽しい現場でした」と振り返った。
山田には大きなサプライズも。内藤監督は、感謝の手紙を朗読。「初主演の映画が、同級生を殺しまくる役とは驚いたでしょう。7人殺しましたね。初主演という責任はきっと重かったと思います。ご存知のように、『ミスミソウ』の製作は頓挫しかかっていました。山田さんが主役に決まった後に、もともと監督するはずだった方が降板せざるを得なくなりました。1カ月後に撮影しなければ、頓挫してしまうという状況の中で、僕に監督の依頼がありました。決め手となったのは、オーディションの映像を見て、単純にあなたを撮ってみたいと思ったからです。この映画を救い出したのは山田杏奈の魅力、俳優としての力にほかならない。『ミスミソウ』は僕にとって、代表作と胸を張れる作品です。山田さんには感謝しかないです」と読み上げた。
山田は似顔絵入りの手紙に、目を潤ませながら「『ミスミソウ』はいろんな意味で万人受けする作品ではありません。これからは、日常を題材にした作品だけでなく、目を背けたくなるような作品もやってみたい。女優としてやっていく覚悟もできました。また、みなさんとご一緒にできるように頑張りたいです」と決意を新たにしていた。
ほかにも、生徒役はフレッシュな若手が勢揃いで、それぞれ抱負を語った。「高校を卒業し、節目。うまいより深い芝居をしたい」(清水尋也)、「初めての映画どころではなく、初めてのお芝居。ここからがスタート。進んでいくしかない」(大谷凜香)、「いじめ、いじめられる役。この経験を活かして、カメレオンみたいな女優になりたい」(大塚れな)、「みんなのお芝居に対する貪欲さに刺激を受けた。高校も卒業し、覚悟を決めました」(中田青渚)、「いじめのグループで、自分の意見のない子。今度は悪女の役をつきつめたい」(紺野彩夏)、「目標を口に出して、ゆっくり頑張っていきたい」(櫻愛里紗)、「この前の作品ではいじめられる役。今回は真反対の役で満足できた。いろんな役をやりたい」(遠藤健慎)、「世界にも通じる俳優になりたい」(大友一生)、「唯一無二の役者になりたい」(遠藤真人)。
映画は、5月3日に開幕する韓国の全州(チョンジュ)国際映画祭、7月のニューヨーク・アジアン映画祭への出品が決まっている。