大泉洋“主演”小説「騙し絵の牙」、本人主演で映画化始動!
2018年4月3日 06:00

[映画.com ニュース] 人気俳優の大泉洋をイメージして主人公が「あてがき」された、塩田武士氏の小説「騙し絵の牙」が、大泉本人の主演で映画化されることが決定した。
塩田氏が4年にわたり大泉を徹底取材して書き上げた原作小説は、斜陽の一途をたどる出版界の光を闇を描く社会派ミステリー。2016年5~11月に雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載され、翌17年8月に単行本として出版、2018年本屋大賞にノミネートされた。発案当初から映像化を視野に入れた新しい試みであり、大泉は「いまはただただこの主役の話が、ちゃんと自分にきたことに安堵しております(笑)」と、主演俳優が別人という“騙し絵”的な展開にならずに胸をなでおろした様子。原作者の塩田氏も、「各方面で『大泉さんだから書けた』と訴えてきた手前、引くに引けない状況でした」と、5年越しの映画化企画の本格的始動に「感無量」だと語る。
物語の主人公・速水輝也は、大手出版社の雑誌編集長。ウィットに富んだ語り口で人をとりこにするが、笑顔の裏に深い闇を隠した人物だ。キャラクターには大泉の口調や特技などが反映されており、塩田氏は「ハマり役という言葉が生ぬるく聞こえる、映画史上類を見ないシンクロ率100%の主演俳優!」と期待を込める。「騙し絵の牙」というタイトルは「大泉洋が繰り出す明るい笑顔が、読後、別の意味を含んだ笑顔に映るようにしたい」という意図から誕生しており、映画では主人公の表と裏の顔のふり幅が見どころのひとつとなるが、塩田氏は「『社会派』と『40代の色気』をまとった大泉洋は無敵です」と信頼を寄せた。
自らがモデルとなった役どころに挑む大泉は、「本来なんの役づくりも必要ないはずなんですが、なんせ物語は出版界を舞台にして、自身が手がける雑誌の存続をかけて会社と対決していくという、骨太な社会派作品のため、結局えらい難しい役になっております! なんでもっと簡単な作品にしなかったのかといまさら後悔しております(笑)」と本音をポロリ。「しかし、塩田先生の原作は最高に面白いので、必ずや面白い映画になると確信しております!」と意欲をみなぎらせ、「いよいよ小説の中の大泉が、映画になって、スクリーンに登場します。楽しみにお待ちください」と、原作ファンたちにメッセージを寄せた。なお、監督や脚本家、配給会社等は後日発表される。
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