「田辺・弁慶映画祭セレクション」で映画.com賞の森田博之監督作品など特集上映
2018年3月10日 12:00
[映画.com ニュース] 第11回田辺・弁慶映画祭で映画.com賞を受賞した森田博之監督の「ラストラブレター」が、5月12日から6月1日までテアトル新宿で開催される「田辺・弁慶映画祭セレクション2018」で上映される。また、併せて完成したばかりの森田監督の新作短編「世界で一番最後の魔法」も上映されることが決まった。
「ラストラブレター」は、近未来を舞台に、妻を失った男がヒューマノイドとして妻をよみがえらせるが、実はヒューマノイドは別の記憶によるものだったという切ないラブストーリーで、ミネオショウと影山祐子が主演。キネマイスター賞も受賞した。新作短編「世界で一番最後の魔法」は、2017年11月の東京を舞台にしたファンタジー作品。森田監督は「実際に昨年11月に撮影し、現実と地続きの作品世界の中で違和感なく『魔法』を登場させることを目指した」という。主演は中神円とミネオショウ。
田辺・弁慶映画祭は多くの若手監督を輩出し、“インディーズの登竜門”と注目されている。「田辺・弁慶映画祭セレクション2018」では、第11回で弁慶グランプリを受賞し、副賞としてTBSラジオのラジオ特番出演権を獲得した武井佑吏監督「赤色彗星倶楽部」、男優賞と明日への期待賞を受賞した笹井歳春監督「戻る場所はもうない」、女優賞を受賞した竹内里紗監督「みつこと宇宙こぶ」、観客賞を受賞した加藤悦生監督「三尺魂」など、若手監督にスポットを当て特集上映。6月9日からシネ・リーブル梅田でも開催される。
森田監督は「カラガラ」で第6回に入選するも無冠に終わった苦い経験があり、「やっとテアトルへの切符を手にできました。6年分の思いをこの4日間にぶつけます。ここを終点ではなく出発点にします」と意気込みを述べ、「映画の幹としては孤独な人物に訪れる小さな幸せを真摯に描いていきたい」としている。
今年11月9日から11日まで開催予定の第12回田辺・弁慶映画祭コンペティション部門の作品募集は4月13日からスタートする。なお、田辺・弁慶映画祭はこれまでの功績が評価され、映画を通して、文化や生活、社会の発展などに貢献のあった団体、プロジェクト、企業などに贈られる「シネマ夢倶楽部賞」(日本ファッション協会主催)をこのほど受賞した。
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