沢村一樹、“本人起用”の「15時17分、パリ行き」に「体験した人に芝居は勝てるのか?」
2018年3月7日 19:30

[映画.com ニュース] クリント・イーストウッド監督最新作「15時17分、パリ行き」の公開を記念し3月7日、イーストウッドの大ファンだという沢村一樹と映画コメンテーターのLiLiCoによるトークイベントが都内で開催された。
近年、特に実在の人物や事件を精力的に映画化してきたイーストウッドが、2015年にパリ行きの高速鉄道内で起こった無差別テロ事件を実写化。偶然、この列車に乗っていた3人の幼なじみが、死の危険にさらされながらも犯人に立ち向かう姿を丹念に描き出していく。
沢村は「僕らの世代にとって、クリント・イーストウッドとショーン・コネリーは二大巨頭」。趣味の粘土彫像で、「イーストウッドの胸像を作ったことがあります」と明かす。
本作は、メインキャストの3人をはじめ、俳優ではなく、実際に事件を体験した本人たちを起用しているというのが大きなポイント。沢村は「役者って仕事は何だろう?とか、演じることの意味を考えました。彼らは役者としては素人だけど、体験者。僕らは想像して演じるけど、体験した人の強みに芝居は勝てるのか?」など深く考えさせられた部分も多かったよう。
映画では事件だけでなく、3人の子ども時代や、優等生ではなかった学校での姿なども描かれているが、沢村は映画に登場する、母親の振る舞いを絶賛。「素晴らしいと思います。学校の先生にいろいろ言われて『ちゃんとしなさい!』と言いがちだけど、きちんと子を信じて、守っていたことが伝わってきました」と語り「この映画は中学生にも見てほしいし、お母さんが見たら、考えさせられるところがあると思う」と幅広い世代に見られるべき作品だと強調した。
LiLiCoはイーストウッドに直接、インタビューをした経験があり、しかも本人曰く「(イーストウッドは)私のこと、大好きみたいなんです。インタビューの時間が終わってもずっとしゃべってて、(別の取材が始まっても)『ここに座ってなさい』と言ってくれた」と得意満面で明かしていた。
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