リオ・オリンピック公式映画が世界初上映! 田知本遥らが白熱の大会を述懐
2017年11月3日 16:00
[映画.com ニュース]リオデジャネイロ2016オリンピック公式フィルム「休戦の日々」が11月3日、第30回東京国際映画祭で世界初上映され、コンテンツディレクターのヒギア・イケダ氏、ディレクター・オリンピック財団カルチャーアンドヘリテージのフランシス・ガベ氏をはじめ、同オリンピックに出場した田知本遥選手、飯塚翔太選手、山縣亮太選手、ポポレ・ミセンガ選手がTOHOシネマズ六本木ヒルズでのトークショーに出席した。
「フランシスコの2人の息子」のブレノ・シルべイラ監督がメガホンをとった同作は、リオ・オリンピックを支えた市井の人々の姿を通じて大会を映し出す記録映画。ガベ氏が「テレビやSNSの情報を通じて、オリンピックのイメージは世の中にあふれています。だからこそ、大会を題材にした作品をつくることは難しい。今作は、まさにアイデア勝負だったんです。監督は『カリオカ(リオデジャネイロ市の住民)のオペラをつくりたい。そして彼らと選手、世界の人々の出会いを描きたい』と仰っていました」と発言すると、イケダ氏は「東京オリンピック」(市川崑監督)、「民族の祭典 オリンピア第一部」「美の祭典 オリンピア第2部」(レニ・リーフェンシュタール監督)などを参考にしつつ「勝利だけでなく、大会を通じて『どんな学びがあるのか?』という点に着目しました」と語っていた。
柔道女子70キロ級で金メダルを獲得した田知本選手は「不思議な経験をさせてもらった」と前置きして、白熱の大会を振り返った。「何が何でもほしかった金メダルだったんですが、一番最初に浮かんだのは大会までのプロセス。ひとつずつ頭に浮かんできて、静かに喜んでいました」と当時の心境を明かすと、観客とともに鑑賞した本作を通じて「(オリンピックは)勝敗をとりあげられがちなのですが、もっと色々な意味や価値を含んでいる大会だった」と改めて実感したようだ。
陸上男子400メートルリレーで銀メダルに輝いた飯塚選手と山縣選手は、「(本作を見て)感動しました。普段は知ることのない競技以外の部分を、色々な角度から見ることができました。参加者は選手だけじゃない。リオの地にいた全ての人々が参加者だった」(飯塚)、「オリンピックというのは国、歴史、人の思いが一カ所に集まるもの。その場で走れたことが誇りに思います」(山縣)としみじみ。難民選手団の一員として、柔道男子90キロ級に出場したミセンガ選手は「勝ち負けだけが重要ではないということが再確認できました。難民選手としてオリンピックに参加できたのは非常に重要なことでもありますし、光栄に思っています」と思いの丈を述べていた。
また、2020年開催の東京オリンピックへの抱負を問われると、飯塚選手と山縣選手はともに「個人競技で決勝。リレーでは金メダル」と意気込み、ミセンガ選手は「勿論参加したい。国旗を背負わず戦う難民選手を応援してほしい」とニッコリ。一方、10月に現役を引退した田知本選手は「オリンピック出場という経験を活かせる道を歩み、大会の幅広い意味合いを伝えていきたい」と宣言していた。
第30回東京国際映画祭は、11月3日に閉幕。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
犯罪が起きない町で、殺人事件が起きた――
【衝撃のAIサスペンス】映画ファンに熱烈にオススメ…睡眠時間を削ってでも、観てほしい
提供:hulu
映画料金が500円になる“裏ワザ”
【知らないと損】「映画は富裕層の娯楽」と思う、あなただけに教えます…期間限定の最強キャンペーン中!
提供:KDDI
グラディエーターII 英雄を呼ぶ声
【史上最高と激賞】人生ベストを更新し得る異次元の一作 “究極・極限・極上”の映画体験
提供:東和ピクチャーズ
予想以上に面白い!スルー厳禁!
【“新傑作”爆誕!】観た人みんな楽しめる…映画ファンへの、ちょっと早いプレゼント的な超良作!
提供:ワーナー・ブラザース映画
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。