夏木マリ、いじめ受け「死のうと思った」過去を告白「ホテルの窓をバーンと開けた」
2017年9月20日 23:35
[映画.com ニュース] 米ハリウッド黄金時代の大女優2人による“歴史に残る確執”を描いたドラマ「フュード/確執 ベティ vs ジョーン」の記者発表会が9月20日、東京・飯田橋の神楽座で行われ、日本語吹き替え版声優を務めた夏木マリ、秋吉久美子が出席した。
傑作ミステリー映画「何がジェーンに起ったか?」(1962)撮影の舞台裏で、心から憎しみ合っていた大女優ベティ・デイビス(スーザン・サランドン)とジョーン・クロフォード(ジェシカ・ラング)が繰り広げた諍いを映し出す。夏木がデイビス役、秋吉がクロフォード役を担当している。
物語にちなみ「芸能生活で起きた確執は?」という質問が寄せられ、秋吉は約40年前のある映画撮影時を引き合いに「某大手映画会社で、誰もたてつけないほど権勢を振るっていたヘア(スタイリスト)さんがいたんです」と語る。ひょんなことから「ヘアさんに『生意気な子だね』と言われるようになった」そうで、「朝、セットに入って『おはよう』と言っても、誰も返してくれない。私と口をきくとヘアさんを敵に回すので」と振り返った。夏木が「その映画、ヒットしました?」と問うと、秋吉は「私が報知映画賞の主演女優賞や、ブルーリボン賞、毎日映画賞もとりました」とあっけらかんと笑い、「なぜかと言うと、ふてくされた役で、見事にその演技ができていたから。おだてられていい表情が出る映画もありますが、逆に追い詰められたほうがいい効果が出る映画がある」と述べていた。
また、半世紀近い芸能活動のなかで、いき過ぎた演技指導などのしごきや、いじめにも直面してきた2人。会見後の報道陣による囲み取材で、秋吉は「さっき、廊下で『いじめ、しごきに対してどうするか』と話していたんです。夏木さんはしょんぼりするらしい。私は余計に元気になるタイプ」と切り出す。これを受け、夏木は「ある映画でいじめられ、1回『死のう』と思ったことがあります。これだけ人格否定されたら、もう無理だって」と明かし、「ホテルの4階の窓をバーンと開けたんですが、『これだと死ねない』と思って閉めた。あれが10何階だったら死んでいたかもしれない」と告白。すると秋吉は「昔だから、そんな高層ホテルなかったからねえ」と納得顔で、夏木は「そんなに昔じゃない! 高層ホテルはあったから!」と大笑いしていた。
さらに来年9月の引退を発表した歌手・安室奈美恵について質問されると、この場で知った夏木は「あ、そうなの? 鳥肌立ちました。残念ですね、理由を知りたい」と目を丸くする。秋吉は「どうしたのかな? 人生も、アーティストとしてのチャレンジも突き進んだ人。ほかのことをしたくなったんだろうか」と首を傾げていた。
「フュード/確執 ベティ vs ジョーン」は、「glee」のライアン・マーフィが製作・監督を務めた。9月29日からBS10 スターチャンネルで放送開始。
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