ディーン・フジオカ「結婚」で演じた詐欺師は「俳優業と近いものがある」
2017年6月20日 23:55
直木賞作家・井上荒野氏の長編小説を映画化した本作は、結婚を求めて騙された女たちと、騙した男が抱える秘密と悲しみを描く。フジオカは、完璧なビジュアルと知性、大人の色気を武器に女性たちを翻ろうする結婚詐欺師・古海健児を演じている。西谷監督は「あさが来た」「喧騒の街、静かな海」に続いて3度目のタッグとなったフジオカについて「どんな役でも見事になりきるのは、特殊な才能かもしれません。今回は、男性でも感じてしまう色気、女性をとりこにするディーンさんの魅力を世の中に発信したいという気持ちがありました」と語っていた。
結婚詐欺師という役どころについて問われたフジオカは「俳優の実作業は、詐欺師に近い一面があると思っています」と回答。「求められた役を、求められる場所やタイミングでやってみせるのが俳優の仕事。一方詐欺師は、自分のエゴのために法律を破り、人を傷つけている点では大きく異なりますが、実際やっていることは似ている部分がある気がします。本作の撮影期間中、西谷監督とそんなことを話し合ったりもしていましたね」と持論を展開していた。
そして思い出深いシーンは「神田駅のガードレール下の脇道を歩く場面」だというフジオカ。「携帯電話で話しながら歩くシンプルな下りなんですが、この芝居をきっかけに古海健児を演じるための“スイッチ”が出来たと感じたんです。映画の方向性をとらえられた初めての瞬間。その後の撮影では、古海健児というキャラクターに肉づけしていく作業において、アイディアが湧き出てきました。自分にとっては印象深いシーンです」と撮影当時を振り返っていた。
西谷監督が本作に込めた「女性の幸せな顔をしっかりと描きたい」という思いにちなみ「どのようにすれば女性を幸せにできるか?」と質問されたフジオカは「色んなテクニックを使って(笑)」と冗談を飛ばして笑いを誘った。そして「相手に対して好意を持つことが大切だと思いますね」とほほ笑み「好意というのは相手へ興味を持つということ。『何を考えているのかな』『今は何がしたいのかな』と考えて、女性がその場に居やすいようにエスコートしてあげるのが大事だと思いますね」と紳士的な一面をのぞかせていた。
「結婚」は6月24日から公開。
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