「ハーブ&ドロシー」監督による捕鯨論争ドキュメンタリー公開 山口晃がポスター画描き下ろし
2017年6月7日 08:00

[映画.com ニュース]「ハーブ&ドロシー」シリーズの佐々木芽生監督が捕鯨論争に光をあてたドキュメンタリー「A Whale of a Tale(原題)」が、「おクジラさま ふたつの正義の物語」の邦題で9月に公開されることが決定。あわせて、特報映像と、現代美術家の山口晃氏が描き下ろしたポスター画像がお披露目された。
日本のイルカ漁を批難し、世界中の映画祭で激しい議論を巻き起こしたドキュメンタリー「ザ・コーヴ」(2009)の舞台であり、「くじらの町」として400年の歴史を持つ和歌山・太地。過激な抗議活動で知られる環境保護団体「シー・シェパード」など世界中の活動家から批難されてきたこの港町と、世界が直面する問題を、捕鯨への賛否、食文化や伝統、異文化の衝突といった視点で映し出す。
このほど公開された映像では、食料資源に乏しい太地町の人々が、戦後の食糧難を救ってくれたくじらに感謝の念を抱きながら生活している姿が映し出される。捕鯨を文化としている太地町と、「恥ずべき行為」と糾弾する外国人活動家らの意見がぶつかり合うさまを対比させている。
どちらの意見にも偏ることなく、事実を見つめた佐々木監督は、「なぜ日本は、くじらやイルカのことで世界の非難を浴びるのか? その答えを探すために何年も太地に通っていたら、今私たちが、世界が抱えている多くの問題にぶちあたりました」「問題は、捕鯨やイルカ漁に賛成か、反対かではないのです。なぜ動物をめぐって私たちは対立し、憎み合うのか。今世界で起きていること、みなさんの人生に起きていること、どうすれば私たちは分かり合えるのか。そのヒントをこの映画から見つけてもらえれば嬉しいです」とコメントしている。
ポスターは、山口氏が初めて映画のために制作した作品。太地町での捕鯨の様子と、それを止めさせるためにやってきた活動家や押し寄せる報道陣で混乱する町が、大和絵風と評される山口氏独自のタッチで描かれている。
「おクジラさま ふたつの正義の物語」は、9月に東京・渋谷のユーロスペースで公開。
(C)「おクジラさま」プロジェクトチーム
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