新生「キングコング」バトルシーンの本気度は?真壁刀義がプロレスラー目線で力説
2017年3月26日 11:00
[映画.com ニュース] 猿王キングコングの起源に迫る「キングコング 髑髏島の巨神」(公開中)の日本語吹き替え版で声優を務めたプロレスラーの真壁刀義が映画.comのインタビューに応じ、作品の魅力を熱く語った。
太平洋に浮かぶ未開の島・髑髏島(どくろとう)を訪れた調査遠征隊が、コングをはじめ島に巣食う巨大生物たちと遭遇し、決死のサバイバルに身を投じる。真壁が島に足を踏み入れる軍人の1人レルス(ユージン・コルデロ)に扮しているほか、主人公のコンラッド(トム・ヒドルストン)をGACKT、戦場カメラマンのウィーバー(ブリー・ラーソン)を佐々木希がそれぞれ演じる。
本作には、コングとさまざまな巨大生物のバトルがこれでもかと詰め込まれている。リング上では「暴走キングコング」の異名を持つ真壁だが、プロレスラー視点で見てコングのバトルはどう映ったのか。「すげえリアルだったよ。逆に言うと、キングコングの動きが人みたいなんだよな。ワニみたいなやつ(スカルクローラー)に手を噛まれた瞬間、たたきつけるかと思いきや、(スカルクローラーも)やり返したりとか、確かに待たないよなって。ヘビがからんできたときとか、首を持っていても体がからまってきて、それをたたきつけるようなところもリアルで面白かった」と絶賛する。
今回のコングは、木を刀のように使うなど知性を感じさせるシーンも。真壁は、船の鎖が絡まったコングが、逆に引きちぎって武器とするシーンを挙げ「あれは俺も試合で使ったことがあるんだよ。リングサイドで悪行三昧に大暴れしていたときに、鎖が階段と鉄でできた固定の椅子の間にひっかかっちゃって、思いっきり力で引っこ抜いて観客がどよめいたことがあって。そのシーンを見た瞬間に“ああ、そういや、こんなことあったな”って思い出したね。だからこそ、やっぱりキングコング、あんたは素敵だなって思ったよ」と身振り手振りを交えて語る。コングだけでなく、島に巣食う巨大生物にも胸躍ったといい「こういう映画を見て感動してたガキが、大きくなって今、こうやって映画を作る人間側になっている。色々な夢を詰めているところが、すごくよかったよ」とオリジナル版や特撮、アニメ、漫画へのオマージュをふんだんに盛り込んだ作風を歓迎した。
元々映画好きだったが「マッドマックス 怒りのデス・ロード」で吹き替え声優に初挑戦したことで「映画を見て、もし俺が呼ばれるならこれだろうなとか、そういう見方をするようになったりね」と鑑賞姿勢に変化が起こったと語る真壁。吹き替え版ならではの魅力を聞いてみると「意外と他国の人たちって、吹き替え版をよく見るって聞くんだよな。8割が吹き替え版を見て、あと2割がオリジナル版を見るらしい。日本って、そのもの自体を見たいから、吹き替えはあんまり見ないんじゃねえかな」とグローバルな視点で考察。その上で「でも、吹き替え版のほうがより意味がわかるなと前回の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のときに思ったんだよ。オリジナル版では、細かな描写に目をやっていると、字幕に目が追いつかなくなってストーリーを見逃すことが多かった。ところが、吹き替え版だと、オリジナル版で60%理解できていたものが、95%にまで高まった。だから、オリジナルを見た後にもう1回吹き替え版を見たら、こんなストーリーもあったんだ、って気づくことが多いと思う。好きな映画って1回じゃ終わらないよな。2回目、3回目と見て、同じところで『おおーっ』て思うもんじゃないか」と映画ファンらしい意見を述べた。
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