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役所広司&新垣結衣ら「絆」キャスト、福島の人々の笑顔に「元気をもらった」

2017年3月6日 18:23

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東日本大震災という題材を扱ったドラマ
東日本大震災という題材を扱ったドラマ

[映画.com ニュース]役所広司の主演ドラマ「絆 走れ奇跡の子馬」の試写会が3月6日、東京・渋谷のNHKで行われ、役所は共演の新垣結衣岡田将生田中裕子勝地涼と共に会見に臨んだ。役所は、東日本大震災という題材を扱っているため「丁寧な仕事を心がけた」として「見る人の気持ちを考えつつ、作品の中に組み込んでいきました。(本作を通じて)被災者の方々が少しでも元気になってもらえれば嬉しいです」と語っていた。

島田明宏氏の原作小説を映像化した本作は、伝統の祭典“相馬野馬追(そうまのまおい)”で有名な福島・南相馬市を舞台にしたヒューマンドラマ。東日本大震災で長男を失ったある家族が、様々な困難に直面しながらも、震災の日に生まれた子馬を競走馬へと育てていく。南相馬市での撮影では、実際に震災を経験した現地の人々がエキストラとして参加。役所は生き生きとした人々の笑顔に「僕らが逆に元気をもらいました」と話し、同調した新垣は「皆さん、町に誇りをもっていて、強い思いを抱いて生きている」と感じたようだ。

役所が「一緒に映っている映像では、必ず馬の方を見てしまいますよ(笑)」と明かすように、本作では馬の名演技も印象的だ。劇中でリヤンと呼ばれる子馬と過ごすことの多かった新垣は「まだ子馬なんで、たまにかじってくるんです。生意気で可愛い。一緒に過ごすうちに、本当にリヤンのことを守りたいという感情が芽生えましたね」と満面の笑みを浮かべていた。

岡田と勝地にとっても、本作の撮影は思い出深かったようで「短い期間での参加だったんですが、とても濃密な時間でしたね。地元の方々にお話しを聞いた馬追のシーンは、熱をこめて演じていました」(岡田)、「現地の方々に話を聞いた時、震災の記憶を風化させてはならないと考える一方で、逆に忘れてしまいたいという複雑な思いを抱いていることを知りました。現地に行って、肌で感じないとわからないこともあるんだなと改めて実感させられましたね」と述べていた。

「震災から6年経った“今”をもう一度見つめ直してもらいたい」と作品をアピールした田中は、「無くなってしまった風景、それから生き残った風景の中、端っこの方でいいから邪魔にならないように、自分が存在できていたらいいかなと考えながら演じていました」と撮影を振り返っていた。

「絆 走れ奇跡の子馬」は、前編が3月23日、後編が3月24日にNHK総合で午後7時30分から2夜連続放送。

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