入江悠監督、新作は地元・埼玉が舞台!トリプル主演に大森南朋&鈴木浩介&桐谷健太
2017年3月5日 05:00

[映画.com ニュース] 「SR サイタマノラッパー」シリーズで知られる入江悠監督が、地元である埼玉・深谷が舞台の新作を製作していることがわかった。タイトルは“自警団”を意味する「ビジランテ」で、「SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」(2012)以来のオリジナル脚本を執筆した。
埼玉の田舎町でくすぶる若者たちを描き、数々の映画賞を受賞した入江監督。近年は原作があるメジャー作品を手がけてきたが、今作で原点回帰する。主役は、高校時代に失踪した長男・一郎、印刷会社社長で町の自警団団長でもある二男・二郎、デリヘル業経営の三男・三郎。アウトロー三兄弟が、憎む父親の死をきっかけに再会する姿を通じ、地方都市の暗部を鋭くえぐるノワールを紡いだ。
入江監督の脚本に惚れ込み、トリプル主演として大森南朋、鈴木浩介、桐谷健太という演技派が結集。荒々しい一郎に扮した大森は、「入江監督が監督自身の地元を描いた、三兄弟の悲しみの生き様をご堪能ください」と呼びかけ、今年1月に行われた撮影を「かなり凶暴でした」と語っている。
二郎役の鈴木は、「虚構の世界にある現実が一番のリアルかもしれない。入江監督のオリジナルの世界にはそう感じるものがありました」と含みを持たせ、「入江監督の救いのない世界観、『ビジランテ』は必ず世界にも受け入れられると思います」と期待を込める。三郎役の桐谷は「タフなスタッフと、グツグツした役者たちと、ギラギラした監督のまなざしによって出来上がりました」と説明し、「予測も不可能。でも、俺はこの映画のファンになる。きっと」と熱いコメントを寄せている。
さらに入江監督は、製作の経緯に言及。「オリジナル脚本による映画をつくりたい。荒けずりでも不格好でもかまわない、いまの自分のすべてをぶつけた純度100%の映画を。そう思って書いた脚本が、たくさんの方の力を得て具現化することになりました」と述べ、「真冬の寒さのなかでの撮影は大変でしたが、自分の地元にひさしぶりに戻っておこなった撮影は、大切なものを突きつけてくれました」と振り返る。
「素晴らしいキャスト陣、過酷な撮影を乗りきってくれた頼もしいスタッフ陣に心より感謝をしつつ、これから完成へ向けて一歩ずつ前進していきたいと思っています」と意気込む。そして、「いまの日本と世界と私自身のなかにある何かを切り取った、ヒリヒリ、ザラザラした大人の映画ができあがるはずです。ぜひご期待ください」とアピールしている。
「ビジランテ」は、12月に東京・テアトル新宿ほか全国で公開。
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