オスカー初受賞のAmazonとNetflix、オリジナル作品の展開手法の違いは?
2017年3月2日 12:00

[映画.com ニュース] 作品賞の発表ミスや相次ぐトランプ政権批判などさまざまな見どころがあった第89回アカデミー賞で、米ストリーミング大手のAmazonとNetflixがそれぞれ初受賞の快挙を成し遂げた。
Amazonは、配給を手がけた「マンチェスター・バイ・ザ・シー」が脚本賞と主演男優賞(ケイシー・アフレック)、イラン映画「セールスマン」が外国語映画賞に輝き、3冠を達成。Netflixも、自社が配信する「ホワイト・ヘルメット シリア民間防衛隊」が短編ドキュメンタリー賞を受賞した。
両社ともストリーミング会社ではあるが、オリジナル作品の展開手法の違いが受賞数の違いに出ていると、米Business Insiderは分析。Amazonは、オリジナル映画をまず劇場で公開し、一定期間をあけてから配信するというDVDと同じ従来のスタイルを踏襲している。「マンチェスター・バイ・ザ・シー」の場合は、全米興行だけですでに4000万ドルを突破しており、低予算映画として商業的に成功している。
対するNetflixは、劇場公開と同時にストリーミング配信を行う展開方法で知られる。たとえば、オリジナル映画「ビースト・オブ・ノー・ネーション」(キャリー・ジョージ・フクナガ監督)は、劇場公開と同時にストリーミング配信を行ったものの、興行では惨敗。また、批評家の評価は高かったが、昨年のアカデミー賞ではまったくノミネートされなかった。その理由は、アカデミー会員の多くが、劇場公開を重視しているからではないかとBusiness Insiderは推測。Netflixは、アカデミー賞狙いのオリジナル映画のリリース方法について変更を検討する必要がありそうだ。
その一方で、Netflixはドキュメンタリー部門で高い評価を受けている。オスカーを獲得した短編「ホワイト・ヘルメット シリア民間防衛隊」だけでなく、長編ドキュメンタリー賞部門には「13th 憲法修正第13条」がノミネートされた。これは、ハリウッドの劇映画とは異なり、ドキュメンタリー映画はフレキシブルな展開が許されているためだとみられている。
関連ニュース
山形国際ドキュメンタリー映画祭2025、オープニングにオノ・ヨーコ「カットピース」など「アメリカン・ダイレクト・シネマ短編集」、ホセ・ルイス・ゲリン最新作上映も決定
2025年9月16日 18:00
映画.com注目特集をチェック
ナイトフラワー
【衝撃の感動作】昼、母親。夜、ドラッグの売人――大切な人のためならどこまでも頑張れる。
提供:松竹
面白すぎてヤバい映画
【目が覚める超衝撃】世界中の観客が熱狂・発狂し、配給会社が争奪戦を繰り広げた“刺激作”
提供:松竹
この冬、絶対に観る映画はありますか?
【私はこれを絶対に観ますね!!】心の底から推す理由が、たんまりあります!
提供:ディズニー
人生にぶっ刺さる一本
すべての瞬間が魂に突き刺さり、打ち震えるほどの体験が待っている。
提供:ディズニー
日本で実際に起きた“衝撃事件”を映画化
【前代未聞の事件】そして鑑賞後、あなたは“幸せ”の本当の意味を知る――
提供:KDDI
なんだこの天才的な映画は!?
【物語がめちゃくちゃ面白そう――】非常識なまでの“興奮と感動”を堪能あれ
提供:ディズニー