新人・坂本欣弘監督、3年かけたデビュー作「真白の恋」公開に万感「ようやくここまで来られた」
2017年2月25日 17:30
[映画.com ニュース] 新人の坂本欣弘監督が、故郷の富山で撮影したデビュー作「真白の恋」が2月25日、東京・渋谷のアップリンクで封切られた。2014年春に制作を開始し、撮影から2年を経ての待望の公開。坂本監督は「自主制作から始め、いろいろな人の協力があってようやくここまで来られた。自分の手元から離れる悲しい気持ちもありますが、誰かの希望、光になっている映画です」と万感の思いを吐露した。
親交のある脚本家・北川亜矢子さんのオリジナル脚本を得て、軽度の知的障害のある主人公・真白の恋を軸にした家族の物語。映画初出演で主演に抜てきされた佐藤みゆきは、「舞台を志して女優を始めたので、映画に出るなんて夢にも思っていなかった。目の前の脚本を皆で一生懸命形にできたので、うれしいしありがたい。心に響く作品になっていると思います」と喜びをかみしめた。
真白の父親を演じた長谷川初範は、かつて映画監督を目指していたことがあり「監督は今の時代に珍しく、10年間、助監督として下積みを重ねて頑張ってきた。僕の息子と同い年でもあり、彼のことを信用しようと思った」と説明。さらに、「久々に出合った素晴らしい脚本で、本読みの段階で皆が泣き始め、涙声で進まなくなるくらいだった」と称えた。
昨年12月5日に41歳の会社員男性と結婚した女優の及川奈央も登壇。真白の兄嫁役で、結婚式で白むく姿を披露するシーンがあり、拍手で祝福され「2年前は想像もできなかったけれど、無事に入籍することができました」と照れながら報告した。
及川が入籍した3日後には坂本監督も結婚し、スタッフも含めればこの2年間で結婚したカップルは8組に上るという。長谷川は、「この映画に携わった人、見た人は結婚できる、とツイッターでつぶやいて」と呼びかけていた。
なお、舞台挨拶には北川さん、出演の岩井堂聖子も登壇した。