行定勲監督、熊本地震後を描く「うつくしいひと」続編完成を香川に報告!
2017年2月11日 11:30
[映画.com ニュース] 熊本県出身の行定勲監督が地元で撮った中編「うつくしいひと」が2月10日、香川県で開催中の「さぬき映画祭2017」で上映され、熊本地震の復興支援になることもあり、深夜にかかわらず高い関心を集めた。行定監督は感謝を示すとともに、震災後を描く続編「うつくしいひと サバ?」の完成を報告し、同作が初披露される「くまもと復興映画祭」への来場も呼びかけた。
「うつくしいひと」は、行定監督が熊本・菊池映画祭のディレクターを引き受けた縁から生まれ、偶然にも震災前の貴重な景色を後世に残す作品となった。これを「運命」と受け止めた行定監督は、続編製作を決意。益城町など被害の大きかった場所で撮影を敢行し「こみあげるものがあったが、どうしても記録しなければならなかった」としみじみ語った。
続編には橋本愛、姜尚中、高良健吾、石田えりら熊本出身キャストが再び結集し、被災地の「うつくしいひと」をつむぐ。タイトルにつけ加えた「サバ?」はフランス語で「大丈夫?」「元気?」を意味し、行定監督は「震災後の日常をたくさんの人に見てもらい、復興途上の熊本を応援してもらえれば」と力を込めた。
「うつくしいひと サバ?」は、4月7~9日に行われる「くまもと復興映画祭 Powered by 菊池映画祭」のオープニングでプレミア野外上映されることが決定。前作「うつくしいひと」のチャリティ有料配信も始まっている。また行定監督は「今後のシリーズ化はわからないが、熊本が復興していく姿を追いかけることができたら」と構想する。
一方で、本広克行監督がディレクターを務めるさぬき映画祭は、くまもと復興映画祭・菊池映画祭を応援する。この日は、行定監督と本広監督、映画評論家・ミルクマン斉藤による「真夜中の映画祭」が実現。高松市内のライブハウス「フェストハレ」で午後11時半から朝方まで濃い上映&トークが続いた。この収益と募金は全額が被災地に寄付される。
さぬき映画祭2017は2月12日まで開催。