芦那すみれの“体つき”がエロスをかきたてる?行定勲監督が明かすロマンポルノの流儀
2016年11月23日 07:00

[映画.com ニュース] 1971年から88年の間に約1100本もの作品が生み出された成人映画レーベル「日活ロマンポルノ」を、5人の実力派監督がリブートする「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」の1作「ジムノペディに乱れる」を手がけた行定勲監督と主演女優の芦那すみれが、映画.comのインタビューに応じた。
「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」では、上映時間80分前後、10分に1回の濡れ場を入れる、製作費は全作品一律、撮影期間は1週間、完全オリジナル作品といったルールを敷き、行定監督のほか塩田明彦、白石和彌、園子温、中田秀夫といった人気監督たちが同じ条件でロマンポルノに初挑戦する。「ジムノペディに乱れる」は、かつて一世を風びしながら、長いスランプに陥った映画監督・古谷(板尾創路)が、さまざまな女たちと肌を重ねていくなかで生き方を模索していくさまがノスタルジックに描かれる。ミュージシャンとしても活躍し、本作が長編映画初挑戦となる芦那は、古谷の教え子で映画専門学校の学生・結花に扮し、奔放な色気を振りまいている。
ロマンポルノ初挑戦となる行定監督は「最初に書いた脚本がダメと言われたので、辞めると言ったんですよね」と苦労の日々を述懐する。「周りからは(脚本を通そうと)散々戦ったんだし、自分たちで撮りましょうよと言われたんだけど、“日活ロマンポルノ”の中にいるのといないのでは自分の中では違う。3日以内に考え付いたら(やろう)と思ったら、翌日にできた(笑)」とさらりと語るが、それは“ロマンポルノ”という表現自体に映画人として創作意欲をかきたてられたからこそだろう。ラブシーンに込めたこだわりも、並々ならぬものが感じ取られる。
「場面が変わったら(すでに裸で)セックスをしているというのは絶対にやめようと思ったんです。基本的にシーンの最初は絶対に着衣。着衣でのセックスか、もしくは脱がしているか。誘うところ、誘われるところも全部入れてある。そこは省略しちゃダメだろというのがあった」。その理由を「どんな人でもセックスのときは無我夢中だから。男が1番ドキドキするのは、服を着ている状態で女の人の胸や下半身を見るとき。みんな常に、(服の下は)『どうなんだろう』って思っているんです。それは魅力的(に感じている)ってことなんですよ」と熱く語る。撮影に入る前にはアダルトビデオを研究し「体位を変えるとか行為を変えるだけだとかなわない」と“ロマンポルノ”ならではのエロスを生み出そうとあがいた。
行定監督の飽くなき探究心は芦那にも伝播(でんぱ)し、「オーディションの際、『腕を上げたときにあばら骨がちょっと浮き出る感じがいいと思う』と監督からオーダーがあって、だったらもう少し体重を落としたほうがいいなと思って3、4キロは落としました」と減量に挑戦。「大抜てきでもあるので、緊張を背負っていたのもあり、1日目はついていくのに必死でボロボロでした。2日目からは選手のように言われたことにぱっと反応していけるようになろうと思って臨んだので、どんどん楽しくなっていきましたね」とどん欲に食らいついたという。
そんな芦那に対し、行定監督は「2日目に自分で軌道修正してきて、そのときの衝動をやりこなしていくと必然的に変な感じのフォルムが見えてきた。キスの形も、ベロがヘビみたいに見えてきたりね。1回目が面白かったからあえて言わないようにしていたら、2回目も同じようなキスをする。本当にそうするのかな?と思わせるところがいい」と魅力を考察。「芦那はエゴン・シーレの絵のような感じというのがあって。いい意味で貧相な体というのがエロさをかきたてるんです。体の貧しさが武器になっていて、暴力的な感情がハマる。だから、芦那にしかできないショットを撮ろうと思った。腰のラインが細いから、(セックスシーンでは)腰を持って板尾さんに(体を)ぶつけられるだけぶつけてくださいって言いました。ぶつけられてもたくましいっていう設定に彼女がちゃんとつなぎとめているから、アンバランスさが面白くなる」と本作のミューズともいえる芦那との化学反応を楽しんだという。怒とうの1週間を終えた2人は「なんだかんだで楽しかったかな」(行定監督)、「勉強になることばかりだった」(芦那)と充実の表情を見せた。
「ジムノペディに乱れる」は、11月26日から東京・新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
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