“真田”はなぜ若者に人気を博すのか?「真田十勇士」中村勘九郎&大島優子が分析
2016年9月16日 07:00
[映画.com ニュース] 2014年に上演されて大ヒットした舞台を、演出を手掛けた堤幸彦監督が自ら映画化した「真田十勇士」が、9月22日から全国公開。舞台版に続いて主人公・猿飛佐助を演じた中村勘九郎と、佐助の幼なじみでくノ一の火垂を演じた大島優子が、新感覚エンタテインメント時代劇の見どころを語った。
高視聴率を獲得しているNHK大河ドラマ「真田丸」を筆頭に、舞台、出版、ゲームなど、真田幸村に関連するコンテンツが目白押しの今年は、まさに「真田イヤー」。勘九郎は「真田幸村は、どんな武将ランキングでも必ず上位に入ってくるじゃないですか。なんでそんなに人気があるんだろうなと思っていたんです。というのも、彼が活躍するのは大坂夏の陣だけ。なのに、どうして?と思ったら、ゲームの『戦国BASARA』シリーズで(キャラクターとして登場して)人気なんですよね」と語り、従来の歴史、時代劇ファンだけではなく、若いファンからの視線を感じていると言う。
若者の視線という意味では、「敷居を高く感じてしまって、歴史ものは見る側としてあんまり得意じゃなかった」と明かした大島は、作品の“見やすさ”について感想を話す。「でもこの作品は、まったく意気込まなくてもすんなり入ってくるし、『嘘か真か分からない』というテーマ自体が現代社会にも言えていることだなと思ったんです。色んな便利なものや情報が飛び交いすぎて、どれが本当なのか分からない、歴史というものは今の人たちに通じるものがあって、すごく感情移入できる作品でしたから、老若男女問わず楽しんで見ていただけると思います」。
物語の舞台は、天下分け目の関ヶ原の戦いから14年後。実は運に恵まれただけの気弱な男だった真田幸村(加藤雅也)と運命的に出会った抜け忍の猿飛佐助が、同じく抜け忍仲間の霧隠才蔵(松坂桃李)と組んで「真田十勇士」を結成、幸村を名実共に天下一の武将に仕立て上げようとする姿をスペクタクルたっぷりに描く。
勘九郎と大島は初共演。撮影はストーリーの逆順で進められ、初めて現場で顔を合わせたのはクライマックスの撮影からだったという。「集中して、緊張感を漂わせないといけないシーンがいきなりでしたから、すごく密な時間でした」(勘九郎)、「勘九郎さんが全てを担っているなという印象でした。ムードメーカーとしてもそうだし、スタッフや共演者への気配りも全部やってらっしゃいましたし、弱音なんて吐かないですし、これが“座長”って言われる方なんだなと」(大島)。
勘九郎は「男だらけの現場でしたので、大島さんをみんなが欲していましたね。『今日は火垂は来ないのか』とか、『明日来るらしいぞ!』とか(笑)」と、紅一点の華やかさを持つ大島をたたえる。そして、「身体能力の高さしか持ってないので、生かさざるを得ないです」と大島が謙そんするワイヤーアクションについても、「火垂の登場シーンで、(壁に張り付いて)吹き矢を構えているだけかと思ったら、良く見たら、ものすごく開脚しているんです。ピーン!って(笑)。ビックリしましたよ。そこからの、木の上を走るワイヤーアクション。塀の上を飛び越えるのもそうだし、すべてこなしていますからね」と絶賛する。
徳川家康(松平健)率いる20万人の軍勢に、わずかな兵で挑む真田幸村と十勇士たち。要塞「真田丸」の巨大セットが登場し、豪雨、炎、爆発にまみれる壮大なスペクタクルとアクションが大きな見どころだが、勘九郎は「火垂と壮介(伊武雅刀)だったり、淀殿(大竹しのぶ)と豊臣秀頼(永山絢斗)だったり、幸村と大助(望月歩)だったり、こうした親子の関係性・愛を見るのも、人間ドラマとしてとても素敵」とアピールする。「ドラマとしてもエンタテインメントとしても凝縮された映画になっていると思いますので、小さい子からお年寄りまで楽しめると思います」。
そして大島は、「『男たるもの、こういうヤツになれ』という人ばかり。日本男児というものは本来はこういうものなんだろうなというのが伝わってきて、世の女性はすごくキュンキュンすると思います。勇ましい、格好いい、憧れるということがこの作品には存分に含まれているので、世の男性に『この作品を見て勉強してください』と言いたいですね。女性には、『この映画を見たら潤いますよ』って」と続けた。
「真田十勇士」は、9月22日から全国公開。
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