「音楽は気持ちだろ」赤鬼ロッカー演じた長瀬智也が宮藤監督新作で届けたい思い
2016年6月24日 17:00

[映画.com ニュース]「地獄へようこそ」――真っ赤な顔にロックバンド「キッス」のような黒い囲み目メイク、黄色く光る目で梵字ストラップのギターをうならせる赤鬼が、爆音で地獄を揺らす。人気脚本家・宮藤官九郎の監督最新作「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」で描かれる地獄は、おかしさが満ちている。そんな唯一無二の世界で赤鬼を演じたのは、「TOKIO」の長瀬智也だ。
マイケル・アリアス監督作「ヘブンズ・ドア」以来、7年ぶりとなった映画主演を務めた長瀬が挑んだ役どころは、赤鬼のキラーK。ロックバンド「地獄図」のギターボーカルで、地獄農業高校の軽音楽部顧問という強烈なキャラクターだ。若死にし地獄に落ちた高校生・大助がよみがえりを果たせるよう、ロック魂で地獄の特訓を施す。
強烈な個性がひしめき合うなか、長瀬は「どういう風にしたらふざけた感じに聞こえるか」と1980年代のメタルを意識し、毎回1時間以上のメイクを経てキラーKに変身。「(宮藤監督が)『マザーファッカー』というセリフを印象的にしたいと言っていたので、80年代のメタルのスクリームや『モトリー・クルー』みたいな感じのハイトーンにしたんです。監督とは目指すところや面白いと思う部分が似ている気がしていたし、そういうアイデアを挟んでいきました」。
宮藤監督とは映画「真夜中の弥次さん喜多さん」、ドラマ「うぬぼれ刑事」などこれまでにもタッグを組んでおり、「その中で培ってきたものの集大成というか、自分がやりたかったことのひとつをやらせてもらえた感じがしています。自分の代表作品になると思いますが、人間の役ではなく赤鬼という斬新さも含めて、自分にとって面白い作品になりました」と手ごたえ十分。曲を作り、演奏し「(バンドで)音楽の良いところ、良い意味でのバカさを表現してきた気がする」という長瀬にとって、「やりたいこと」である音楽を形にできた作品となった。

「(『グループ魂』としても活動している)監督の原点はパンクカルチャーで、僕は神奈川の片隅でスケートをやっていたギターキッズだったから、この作品は同じ思いが出ていると思うんです。監督とも話したけれど、今はバカなロックをやるミュージシャンが世の中にいない。昔は喧騒的な空間、世界観を作っているミュージシャンがいっぱいいたけれど、今はただ格好いいだけで面白さとかゾクゾクするものがないんです。そういう思いが投影されている気がします」。
「音楽が好きだということが仕事でアウトプットすることに対して大きな要素になっているし、僕が思う音楽論をこの役や作品で変換しようと思いました」とその思いは熱い。歌唱への熱意から「歌も、なんとなく人の歌を歌っているというより、本当に歌っているようにしたかった。僕は声に個性があるから、普通に歌っても良くなるとは限らないと思っています。だから家で声だけ録音したり、自分なりに研究したんです。『歌わされているのではなく自分が歌っている』というような小さなことはすごく大事だと思うし、模索する時間もすごく楽しかったですね」。
音楽への愛と熱をほとばしらせた長瀬は、「メンバーが作る曲も自分が作る曲もすごく大事だけれど、自由に聞いて感じてもらえればいい。曲に対しての愛はなかなか伝わらないけれど、作る人はみんなそういう思いだと思います」「好き嫌いはあるし、歌っている人が好きだから曲も良く聞こえたり、逆に曲が好きでその人たちも好きになったりいろいろな形があるけれど、音、メロディ、言葉、気持ちで音楽に引き寄せられると思う。恥ずかしいフレーズだけど『音楽は気持ちだろ』ということがちゃんと描けている気がします」と語る。
「役者として赤鬼役が役に立つかと言うと、たぶん立たないと思います(笑)。でもそれでいいんですよ。何かを伝えることが大事で、この作品は音楽の大切さや『音楽には意味がある』というメッセージが込められていると思います。『曲ってもっと大事に聞かなきゃいけないんだな』『誰が作ったのか分からない曲でも意味があるんだろうな』とかね。そういうメッセージが届いたらいいなと思っています」。
「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」は、6月25日から全国で公開
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