ファンクの帝王ジェームス・ブラウンは「想像を超える一匹狼」 中田亮、浜野謙太がトーク
2016年6月16日 13:30

[映画.com ニュース] ミック・ジャガーがプロデューサーを務めた、ジェームス・ブラウンのドキュメンタリー「ミスター・ダイナマイト ファンクの帝王ジェームス・ブラウン」の先行上映イベントが6月15日、東京・渋谷アップリンクであり、オーサカ=モノレールのリーダーで、本作の字幕を監修した中田亮、在日ファンクの浜野謙太がトークを行った。
「ファンクの帝王」として音楽界に君臨し、アーティストだけでなく、ビジネスマン、黒人の権利を求める活動家としても活躍したブラウンの足跡を綴ったドキュメンタリー。伝記映画「ジェームス・ブラウン 最高の魂(ソウル)を持つ男」に続き、ジャガーが製作を担当した。
ブラウンを長年研究してきたという中田は「表層だけでなく、政治的な面や個人的なことなど舞台裏まで映したドキュメンタリー」と作品を評し、音楽史を塗り替えたパフォーマンスについて「個人的な意見として、彼は楽器は何もできないし、ドラムもめちゃくちゃ。でも、みんなに上手いと思わせるパワーがある」と分析した。
映画ではメイシオ・パーカーらバンドメンバーをはじめとする関係者の証言から、ファンクの帝王の人物像に肉薄していく。浜野は「ジェームス・ブラウンフリークとしては、バンドメンバーの輩が最高。(ブラウンに対し)愛憎入り混じっている感じ」と感想を述べ、「ジェームス・ブラウンのゴッドファーザー的な立ち位置が好き。(バンド内で)ボスがいるという風景が大事。僕もボスになりたかったけど、クーデターが起きまくっている(笑)」と自身と対比して笑いを誘った。
天才的な音楽センスで大衆を熱狂の渦に巻き込み、黒人の地位向上のために政治的な活動も行う一方で、金銭や名声に執着するブラウンのエゴイストな一面も語られる。中田は両親に捨てられ、売春宿を経営する叔母のもとで客引きをし、窃盗で19歳まで刑務所で過ごした生い立ちについて説明し、「信用できる人がいない、僕らの想像を超えた一匹狼」と表現すると浜野も大きく同調していた。
「ミスター・ダイナマイト ファンクの帝王ジェームス・ブラウン」は、6月18日、角川シネマ新宿、渋谷アップリンク、吉祥寺オデヲンほか全国順次公開。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
人生にぶっ刺さる一本
【すべての瞬間が魂に突き刺さる】どうしようもなく心が動き、打ち震えるほどの体験が待っている
提供:ディズニー
ブルーボーイ事件
【日本で実際に起きた“衝撃事件”を映画化】鑑賞後、あなたは“幸せ”の本当の意味を知る――
提供:KDDI
プレデター バッドランド
【ヤバすぎる世界へようこそ】“最弱”ד下半身を失ったアンドロイド”=非常識なまでの“面白さと感動”
提供:ディズニー
あまりにも凄すぎた
【“日本の暗部”に切り込んだ圧倒的衝撃作】これはフィクションかノンフィクションか?
提供:アニモプロデュース
盤上の向日葵
【「国宝」の次に観るべき極上日本映画に…】本作を推す! 壮絶な演技対決、至極のミステリー、圧巻ラスト
提供:松竹
てっぺんの向こうにあなたがいる
【世界が絶賛の日本映画、ついに公開】“胸に響く感動”に賞賛続々…きっとあなたの“大切な1本”になる
提供:キノフィルムズ