クリエイター必見、「エクス・マキナ」A.I.ロボットはこうして作られた!メイキング映像公開
2016年6月3日 18:00
[映画.com ニュース] 「リリーのすべて」(2015)のアリシア・ビカンダー、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」(15)のドーナル・グリーソンとオスカー・アイザックが共演し、第88回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞したSFスリラー「エクス・マキナ」の特別映像が、公開された。関係者のインタビューやコンセプトアート、テスト映像などから、ビカンダーが演じた最新鋭のA.I.ロボット・エヴァの制作過程を紹介している。
世界最大のIT企業“ブルーブック”のプログラマー・ケイレブ(グリーソン)は、巨万の富を築きながらも普段は滅多に姿を現さない社長のネイサン(アイザック)が所有する、山間の別荘に1週間滞在するチャンスを得る。別荘に到着したケイレブを待っていたのは、エヴァに搭載された人工知能のテストに協力するという実験だった。
本作の視覚効果監修を務め、オスカーをもたらしたアンドリュー・ホワイトハーストは「ロボットの描写では、情緒的な側面だけでなく視覚的な説得力が重要になる。ロボットの画像は見ないように(スタッフに)指示した。参考にしたのは車のパーツや自転車だ。それらの画像をひたすら集めて研究したんだ」と振り返る。
エヴァは洗練されたデザインながら、独特のなまめかしさもかもし出しているが、アレックス・ガーランド監督は「メッシュを使うというアイデアは画期的だったね。光の具合によっては中身が透けて見えるし、メッシュが光を反射して浮かび上がることもある。視界の中でちらちらと揺らめいているイメージだ」とこれまでにない造形への自信を見せている。
だが同時に「静止物をきれいにデザインするのは簡単だ。だが、動かしても生気は感じない」(ホワイトハースト)といったハードルも。それを可能にしたのが、ビカンダーの存在感だった。「アリシアは完璧だった。演技力があるのはもちろんだが、元バレリーナだから、体を自在にコントロールできる。歩き方から手や頭の動きまでね。人間を魅了する機械を形作るうえで、大きな助けとなったよ」(ガーランド監督)、「初めてアリシアがスーツを着た時、うまくいくという確信が持てたよ。エヴァの出来ばえには驚かされた。CGであることを忘れてしまうくらいだ。視覚効果監修の私をそこまで引き込んだ。つまり、成功だ」(ホワイトハースト)。
スタッフと共にエヴァに命を吹き込んだビカンダーは「テスト撮影でVFXスタッフに会った。彼らは私の画像をいくつか加工し、完成形を見せてくれたの。その画像をいつも撮影に持っていった。繊細で美しい芸術品のようだったわ」と語っている。
「エクス・マキナ」は、6月11日から全国公開。
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