市川染五郎の男らしさ自慢に中村勘九郎、七之助が苦笑い
2016年5月18日 06:00

[映画.com ニュース] 市川染五郎が主演した歌舞伎NEXT「阿弖流為」を上映するシネマ歌舞伎最新作「阿弖流為<アテルイ>」の完成披露試写会が4月17日新宿ピカデリーであり、染五郎と中村勘九郎、中村七之助が舞台挨拶に立った。
2015年に上演された「阿弖流為」は、染五郎と「劇団☆新感線」がタッグを組んだ舞台「アテルイ」(2002年上演)を歌舞伎化。蝦夷(えみし)が住む古代日本の北の地で、故郷を追放された男・阿弖流為が、朝廷軍から故郷を守るために蝦夷の兵を率いて戦い、新しい長として一族を率いる物語。阿弖流為を染五郎、坂上田村麻呂を勘九郎、立烏帽子を七之助が演じる。
アクション的な場面が今作の見どころのひとつ。染五郎は「脚本に書かれた“なぎ倒す”をどうやって表現するか、立ち回りが大変だった」と振り返る。今作はシネマ歌舞伎史上最多の19台のカメラを用い、昨年の新橋演舞場での公演を撮影。勘九郎は「映像として残ることが誇り」とシネマ歌舞伎版の完成を喜んだ。
男の友情と戦いが物語の軸になっていることから、男らしさで他の二人に負けないところを問われた染五郎は、地方公演での宿泊ホテルの室内に10円を発見し、懐に入れることはもちろん、触れもしなかったという珍エピソードを披露。「彼らにはできない!」と豪語した。勘九郎は「見て見ぬふりをしただけでは……」と七之助と苦笑いしたものの、最終的には「はい、僕にはできません!」と先輩を立てていた。
またこの日、18日に33歳の誕生日を迎える七之助に、ケーキがサプライズで贈られた。七之助は「日々(肉体が)衰えているので、次のネクスト歌舞伎の時に動けるように備えたい」と意気込んだ。
シネマ歌舞伎第24弾「阿弖流為<アテルイ>」は、6月25日から東京・東劇、新宿ピカデリーほか全国で公開。
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