勘九郎主演「真田十勇士」撮了 堤幸彦監督、松坂桃李に「馬と並走して」と無茶ぶり
2016年3月17日 17:03

[映画.com ニュース]2014年に日本テレビ開局60年を記念して上演された舞台を映画化する「真田十勇士」のクランクアップ報告会見が3月17日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、主演の中村勘九郎をはじめ共演の松坂桃李、大島優子、加藤雅也、大竹しのぶ、メガホンをとった堤幸彦監督らが出席した。
迫力のアクションや頭脳戦、堤監督ならではのユーモアが融合したエンタテインメント大作。中村が演じた十勇士随一の策士・猿飛佐助は、ラッキーだけで“天下の名将”にのぼり詰めたヘタレすぎる真田幸村を、自身の大嘘で本物の名将に仕立てあげるという役どころだ。
14年版の舞台でも主演した中村は、その公演中を振り返り「(演出を手がけた)堤監督に『映画にしてください』と冗談で言っていたら、本当にそうなった」と明かし、そして2カ月半に及び、約1万5000人のエキストラを投入した今作の撮影を、「時代劇、戦国ものということである程度は覚悟していましたが、撮影は予想以上の大変さだった」と説明。「セットも豪華で、ロケ地も広大。夢のような2カ月半でした」と感慨深げにクランクアップを報告した。
佐助とともに十勇士に加わる忍者・霧隠才蔵役の松坂は、「空を飛んだり敵陣に突っ込んだり、少年漫画を地で行く動きの連続だった」とアクションの苦労を明かす。さらに、堤監督の演出に言及し、「『馬と並走してください』と言われ、何を言っているんだろうと思った。『馬と同じスピードは無理ですよ?』と言ったら、『大丈夫です。やってみてください。あと忍者なので、腕は絶対に振らないでください』と。不可能を可能にする監督だと思いました」と苦笑しながら告白。一方の中村は、「佐助自身が飛ぶシーンはなかったのですが、松坂くんに抱えられて飛ぶというシーンがあり、すごく心地よかったです」とうっとりと語っていた。
また、才蔵に淡い恋心を抱くくノ一・火垂役の大島は、ワイヤーアクションに初挑戦。木を垂直に伝って下降するシーンがあったそうで、「堤監督は何でも私にやらせるんです。そんな経験は、今後一切もないと思う。初めてのチャレンジで、幅が広がったと思います」と話すと、堤監督は「完璧でした。木を縦に走る女優は、あなたしかいない。今後そういうオーダーが来ますよ」と太鼓判を押していた。
今作では、舞台版と映画版を同時期に上演・公開する史上初のプロジェクトが始動しており、統括する堤監督は「舞台は映画を上回るものにしたいし、映画はできうる最高峰のものを狙っていきたい。パワーを叩きつけるものにしていきます」と熱く意気込んだ。会見には、永山絢斗、加藤和樹、高橋光臣、石垣佑磨、駿河太郎、村井良大、荒井敦史、青木健も出席した。映画「真田十勇士」は現在編集中で、9月22日から全国で公開。
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