リリー・フランキー、主演映画公開に感慨「皆さまのおかげ」
2016年2月27日 16:00
[映画.com ニュース] リリー・フランキー主演の日米合作映画「シェル・コレクター」が2月27日、全国8スクリーンで封切られ、リリーをはじめ共演の寺島しのぶ、池松壮亮、橋本愛、坪田義史監督が、東京・テアトル新宿での舞台挨拶に出席した。
リリーは今作のプロモーション活動を通して、「ヒットしない」と自虐的に語っていたが、舞台挨拶が行われた回の上映は立ち見が出る盛況ぶりをみせた。次の回も満席が続いていると聞き、「企画の段階から映画にはならないだろうなと思いながら始まり、映画を撮ったものの上映はないだろうなと思った。こんなに華やかな初日を迎えさせていただきまして、本当に皆さまのおかげです。ありがとうございます」と感慨深げに語った。それでも、「プレミア(上映会)の時にも見た顔の方も何人もいらっしゃる。これは幅広く大きくではなく、ひとりが何度もという映画だと思います」とリリー節をさく裂させ、会場の笑いを誘っていた。
また、寺島は今作への出演を決めた理由を、「台本を読んだ時に、子どもが産まれても私にはこういう役が来るんだ、私の求められているところはそこなんだと思って嬉しくて。共演者の方たちの名前を聞いてこれはやるしかないと」とニッコリ。「ぶっ飛んだ台本と、ぶっ飛んだ監督と、ぶっ飛んだ共演者の方に囲まれて、本当にぶっ飛んだ作品ができたと思っております」と自信をのぞかせた。
一方、池松は完成した作品を鑑賞し「圧倒されたというのが1番しっくりくる。しばらくこういう日本映画を見ていなかったですし、こういう体験したかったんだよなという感覚になった」と満足げ。橋本は「脚本はもっとしっちゃかめっちゃかで、ばらばらで、ちぐはぐだった。でも出来上がった作品を見たら1本の線が通っていた」と、坪田監督の手腕に脱帽の様子で語っていた。
映画は、ピューリッツァー賞受賞作家であるアンソニー・ドーア氏の短編小説を原作に、目が不自由な貝類学者が貝毒で奇病を完治させたことで人生を狂わせていくさまを描いた。