鬼才・佐藤寿保監督、「華魂」続編に自信「熱気と狂気と愛に包まれた映画」
2016年1月16日 13:24
[映画.com ニュース]個性的な作品で“ピンク四天王”の1人として知られる佐藤寿保監督がメガホンをとった恐怖映画「華魂」の第2弾「華魂 幻影」の完成披露試写会が1月15日、東京・新宿K's cinemaで行われ、主演の大西信満をはじめ、イオリ、川瀬陽太、愛奏、佐藤監督が出席した。
「華魂」シリーズは、憑依(ひょうい)されると欲望のたがが外れ、理性が崩壊する花「華魂」の恐怖を描く。今作は、閉館間近の映画館の映写技師として働く沢村貞一の前に、彼だけの幻覚のはずの黒ずくめの少女が頭に華魂を咲かせた奇妙な姿で現れたことを機に、貞一の失われていた“ある記憶”が蘇る。
本シリーズは、佐藤監督が第1作の完成までに構想期間10年を費やした意欲作。佐藤監督は、「1年間に春夏秋冬で4部作を作るつもりで始めた企画だったが、映画作りはお金がかかる。ようやく、2年ぶりに第2弾が出来ました」と製作の苦労を明かす。そのうえで、「他の映画館では見られない、熱気と狂気と愛に包まれた映画です」と自信をのぞかせた。
鬼才と謳われる佐藤監督との仕事とあって、キャスト陣は「厳しく怒られるのをイメージしていた」(愛)、「おっかない。こんな人とやりたくない」(川瀬)と身構えて撮影に挑んだことを告白する。そんななか、貞一役の大西は「脚本を読んだ時、とてつもない念がこもっているのを感じた。実際に監督に会って、ものすごい勢いを感じて、(撮影が)えらいことになるんじゃないかと予感した。撮影は、濃密な時間でした」と述懐。これに対し、「佐藤監督のことは成人映画が出来た頃から知っていた」という川瀬は、「でも、大西君から『監督ってどういう人?』と聞かれたので、『普通じゃないよ。むしろイカレてる』と答えました」と暴露し、会場を笑わせた。
一方、本作で女優デビューを果たしたイオリは、「オーディションそして出演と、何もかも初めてでしたが、皆さんが優しく接してくれたのでいい経験が出来ました」と緊張の面持ち。だが、フルヌードにも挑戦し「体もはったので、楽しみにしてください」と大胆発言も飛び出した。
「華魂 幻影」は、4月30日から東京・新宿K's cinemaで公開。なお前作に続き、脚本は「苦役列車」のいまおかしんじ、音楽は大友良英が担当した。
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