若尾文子映画祭再び、「しとやかな獣」は「一番難しかった、ちょっと変わった映画」
2015年12月26日 17:30

[映画.com ニュース] 女優の若尾文子が12月26日、東京・角川シネマ新宿で開幕した「若尾文子映画祭 青春」のアンコール上映で、“オープニング作品”の「しとやかな獣」(1962)上映後に舞台挨拶を行った。
今年6~8月に出演作60本を特集する「若尾文子映画祭 青春」が同館など全国10スクリーンで開催され、興収3500円を記録。今回は初上映の「花嫁のため息」「四十八歳の抵抗」(ともに1956)など厳選された38本が上映される。
中でも、川島雄三監督の「しとやかな獣」は、「160本の映画に出ていますけれど、一番難しかった。自分らしくない役で、どうしていいか分からないところが随分あった。良くなかった気がするんですよね」という。それでも、「川島監督はとても自由にやらせてくださる方。ちょっと変わった映画でしょ。でも色気のある面白い映画」と振り返った。
ほかにも女優賞を総なめにした代表作「妻は告白する」(1961)などタッグを組むことが多かった増村保造監督については、「私にとって、ひときわいい刺激を与えてくださった方」と述懐。来年1月16日から開催される「生誕100年記念映画祭 市川崑 光と影の仕草」でも5本の出演作が上映されることになっており、その中の1本「ぼんち」(1960)での京マチ子、越路吹雪らとの入浴シーンにふれ、「越路さんって歌を歌っている方で映画の人ではないから、一緒にお風呂に入っていてビックリしちゃった」と話し、会場の笑いを誘っていた。
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