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異才・スカッド監督“異性愛と同性愛の両立”描いた新作は「より多くの人に響く」

2015年12月9日 23:15

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スカッド監督とIVAN
スカッド監督とIVAN

[映画.com ニュース] 香港インディーズ映画界の異才・スカッド監督が“異性愛と同性愛の両立”をテーマに描いた映画「ユートピア」のワールドプレミアが12月9日、東京・渋谷のユーロライブで行われ、来日中のスカッド監督をはじめ、夫婦で出演したモウ・チンとキャビン・フィリップ・チェ、日本語吹き替え版声優を務めるタレントの佐々木心音と女優の土屋貴子が舞台挨拶に立った。

突然同性愛に目覚めた男子大学生ヒンズとその彼女ジョーイが、異性愛と同性愛を往還し、戸惑いながらも新たな“愛のユートピア”を受け入れていくさまを映し出す。長編6作目となったスカッド監督は、「『ユートピア』は年齢関わらず若い心を持った人たちの恋愛を描いているので、より多くの人に響くと感じています」と自信をのぞかせる。そして、前作「ボヤージュ」を製作した際のことを「悲しい感情を引き出すような作品だったので、作った後は実は落ち込んでいました」と振り返り、「『ユートピア』を作った後はとても心が軽く、ハッピーになりました。観客も見終わった後にハッピーになれる作品です」と胸を張った。

ボヤージュ」に感銘を受け、今年6月に行われたスカッド監督の来日会見に出席したIVANも登壇。会見時には次回作への出演を熱望していたが、「背が高すぎる」との理由で玉砕していたIVANは、この日も「じゃあ、メンズとして出ます!」とラブコール。一度はスカッド監督から「前回会った時から、背が低くなっていないのが残念です」と拒否されたものの、続けて「それは冗談で、僕のような小さい男性と背の高い女性が恋に落ちれば、立派なラブストーリーになるので、ありだとは思います」とフォローを入れられたため、IVANは拍手をしながら喜んでいた。

またIVANは、今作を「いろんな固定観念を捨てて見ないと、今回は刺激が強いです」と評し、「ユートピアはアートだけど、いろんな立場の人が考えさせられる映画。私はセクシャルマイノリティなので、自分と重ね合わせて見ることができた。一般の方にも見やすいと思う」とアピールしていた。「ユートピア」は、2016年1月16日から東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開。

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