ボビー・ファレリー監督が明かす「Mr.ダマー」20年ぶりの続編誕生の秘密
2015年11月19日 17:00
[映画.com ニュース] ジム・キャリーの出世作のひとつで、ピーター&ボビー・ファレリー兄弟の監督デビュー作でもある「ジム・キャリーはMr.ダマー」が、オリジナルメンバーによる20年ぶりの続編「帰ってきたMr.ダマー バカMAX!」として復活を果たした。9月18日から22日まで開催された「第8回したまちコメディ映画祭in台東」でのジャパンプレミアに合わせて来日した弟のボビー・ファレリー監督が、同作への思いを語った。
前作では、「マスク」と「スピード」の日本公開で注目を集めたばかりのジム・キャリーとジェフ・ダニエルズが、珍道中を繰り広げるおバカコンビのロイド&ハリーを演じて観客を爆笑に包んだが、なぜ20年を経た今、続編を製作することになったのか。「元々、僕たちはジムとジェフという2人がそろわない限り、続編を作ることは考えていなかった。でもジムはキャリアをスタートさせた頃にいくつもの続編企画を経験していて、当時は『続編ものはやりたくない』と言っていたんだ。でも、今から5年ほど前かな? ホテルでテレビをつけた時に、偶然前作を見たらしくて。彼にとってはそれが公開後、初めて見返す機会だったそうなんだけど、面白さを感じて『またやってみようよ』とジムの方から電話をくれたんだ」。
脚本は「いつも通り、兄と2人で部屋に閉じこもって、アイデアを投げ合って」作り上げた。もちろんシリーズものだけに、「ロイドとハリーのキャラクターはもちろん、物語としても前作との共通点を持たせたいところが多々あった。例えば2人が今回も珍道中に出るとかね。それは最初から決めていたよ」と振り返る。
撮影に入って驚いたのは、20年を経てもキャリーとダニエルズが何の違和感もなく、「スッとロイドとハリーという役に入っていった」ことだという。「これだけの時間を経て、2人とも名優としてのキャリアを積み上げているのに、そんなことは一切関係なく、20年後のロイドとハリーがそこにいたんだよ!」。
「ジム・キャリーのすごいところは何か?」と話を向けると、監督は「それは圧倒的なエネルギーさ」と断言。「周りの誰よりもエネルギッシュで、それを自分の芝居にどう生かすかを理解している。どのシーンを撮影する時でも、僕らは自分たちの書いた脚本上の想像を超える2人の演技を目の当たりにした。ジムはアドリブ好きでテイクごとに常に違うものを見せてくれるし、逆にジェフは台本に忠実に、正確な芝居を提供する。ただ、ジムのアドリブにギアが入った時、ジェフはその受け皿として、ものすごい許容量を備えている。20年前と同じように、2人の駆け引きに圧倒されたんだ」と、再び向き合った盟友たちへの驚きを隠さなかった。
「帰ってきたMr.ダマー バカMAX!」は、11月20日から全国公開。