メキシコの社会派プラ監督、コンペ出品の最新作は「愛のあるキャラクター描いた」
2015年10月28日 18:20

[映画.com ニュース] 第28回東京国際映画祭のコンペティション部門で上映されたメキシコ映画「モンスター・ウィズ・サウザン・ヘッズ」のロドリゴ・プラ監督、プロデューサーのサンディーノ・サラビア・ビナイが10月28日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで会見した。
病床にいる夫の容態が急変したため、主治医に連絡を取ろうとした妻の行動が思わぬ事態を引き起こしていくサスペンスタッチの心理ドラマ。実際に起きているストーリーに裁判の証人の証言を重ねていく斬新なスタイルで、プラ監督は「僕のキャリアからすると、どうしても社会的な視点に注目してしまう。だから複数の主観を描くことで、客観性を表したかったんだ」と意図を説明した。
プラ監督の妻である小説家ラウラ・サントゥーロの作品を映画化。原作のタイトルは「ヘッズ」の後に「NO BRAIN(能なし)」と付いており、縦割りの大企業を皮肉っているが、「僕らのような中間層に対して大企業は倫理的な判断をしないし、国も何も統制していない。夫が死ぬかもしれないということに直面した主人公はミスを犯すが、すぐに共感はしてもらえないかもしれないけれど愛のあるキャラクターを描きたかった」と確固たる信念をうかがわせた。
裏を返せば、夫を救うためになりふり構わない妻の究極の愛の物語とも解釈でき、夫婦ともにウルグアイからの移民であるプラ監督は「もちろん、妻を愛しているよ」とニヤリ。妻の裁判は結審せずに終わるが、「僕は常に子供同士や親子といった愛を描くことが好きなんだ。結末は皆さんが裁判官の立場で考えてもらいたい」と話していた。
第28回東京国際映画祭は10月31日まで開催。コンペの審査結果は同日のクロージングセレモニーで発表される。
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