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「ルンタ」池谷薫監督、「チベット人の非暴力の姿勢に現代を生き抜くヒント」

2015年7月19日 05:00

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池谷薫監督(左)と中原一博氏
池谷薫監督(左)と中原一博氏

[映画.com ニュース] 中国政府の圧政に対し非暴力の闘いを続けるチベットの人々をとらえたドキュメンタリー「ルンタ」が7月18日に公開され、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで池谷薫監督と、映画に出演した建築家の中原一博氏が舞台挨拶に立った。

映画はチベット仏教の指導者ダライ・ラマ14世が暮らすインド北部の町ダラムサラで、迫害されたチベット人の支援活動を行う中原氏を案内人に、焼身抗議を行なう若者たちや、拷問を耐えぬいた元尼僧、数十年の獄中生活を強いられながらも仏教の教えを守り続けた老人ら、不屈の精神で強大な権力に立ち向かうチベットの人々の生の声をすくいあげる。

池谷監督は「ダラムサラで机に向かってすべての焼身抗議を(ネットで)発信していた中原さんの悲しみを思うと胸がつぶれそうな思いがした。この人と一緒に、覚悟を決めて映画を撮ろうと思った」と本作製作のきっかけを話し、「僕らとかかわったチベット人が投獄されるおそれがあった。誰一人傷つけてはいけないので、今回、チベットに行ったら政治的な話は聞かないと決めていた」と振り返る。

取材を経ての感想は「チベット人の他者への思いやりに心を打たれた。だからこそ、彼らが命をかけて守るものを撮ろうと思った。チベットの大地の中に、チベット人の慈悲の気持ちが詰まっている」。そして、「入り口には焼身抗議があるが、この映画の最後で向かうのは『非暴力』。日本でもいじめや虐待の問題があったり、身近なところに暴力がある。世界も暴力と報復の連鎖でどう解決するのか糸口もない。そんな状況のなか、チベット人たちの徹底した非暴力の姿勢に、現代を生きていく大事なヒントがあるような気がする」と訴えた。

また、7月9日にも焼身抗議があり、現時点でその数は147人にものぼると説明。「ダライ・ラマもおっしゃるとおり、原因があるから結果がある。残念ながら中国の弾圧がある限り焼身抗議はなくならない」と強調する。チベットの支援を30年にわたり続ける中原氏は「(焼身抗議をした)僧侶は、次の日に亡くなっていたのに、1週間以上伝わらなかった。中国政府や指導者へ宛てた遺書に、訴える場所がなく、デモもできず、(焼身は)訴える最後の手段と書いてあった。やりたくてやっているわけじゃない、最後の究極の命がけの手段」と無念さをにじませていた。

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