M・ウィンターボトム「天使が消えた街」公開決定 C・デルビーニュが本格演技に挑戦
2015年6月3日 12:00

[映画.com ニュース] イタリアで起きた実際の事件「ペルージャ英国人女子留学生殺害事件(アマンダ・ノックス事件)」をマイケル・ウィンターボトム監督が映画化した「THE FACE OF AN ANGEL」が、邦題「天使が消えた街」として9月5日に公開される。主演ダニエル・ブリュール、共演ケイト・ベッキンセールという実力派とともに、人気モデルのカーラ・デルビーニュが主人公を救う女子学生という重要な役で出演し、女優として本格的な映画出演を果たした。
2007年11月、イタリアのペルージャにある共同フラットの一室で、イギリス人女子留学生の他殺体が発見され、ルームメイトだったアメリカ人留学生アマンダ・ノックスとその恋人のイタリア人男性が逮捕される。容疑者のアマンダが美しい女性だったため、報道合戦が過熱化し、セックスやドラッグ絡みのアマンダや被害者のプライベート情報がネット上に拡散するなど、捜査関係者さえも予想のつかない展開を見せていった。
ウィンターボトム監督は、悲劇的な殺人事件が昼メロ調のドラマに仕立てられ、大衆に消費されていったのはなぜなのかと、メディアの姿勢に疑問を投げかけながら、事件の闇の中に愛や尊厳という根源的なテーマを見出し、登場人物の名前や舞台となる街を変更してドキュメンタリー的な題材とフィクションの手法を融合した重層的なドラマに仕上げた。
映画は、イギリス人留学生殺人事件の控訴審が始まる11年のイタリア・トスカーナ州シエナが舞台。事件の映画化をオファーされた気鋭の監督トーマス・ラングは、リサーチのため現地に乗り込むが、そこで目にしたのは大衆向けに扇情的な報道を繰り返すメディアの実態だった。被告のセクシーなアメリカ人留学生ジェシカは、本当にエリザベスを殺したのか。その真偽が不確かな状況のもと、創作上の迷いに苦しむトーマスは、天真爛漫な女子学生メラニーの励ましに心癒やされ、被害者エリザベスとその遺族に寄り添った映画を作ろうと決意する。やがてその試みは、離婚問題に悩むトーマス自身の人生にも変化をもたらしていく。ブリュールが主人公トーマスを繊細に演じ、ベッキンセールがトーマスのリサーチに協力するジャーナリスト、デルビーニュが女子学生メラニーに扮する。
「天使が消えた街」は9月5日、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開。
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