大沢たかお&石原さとみ「風に立つライオン」初日に感極まる「この作品は宝物」
2015年3月14日 15:15
[映画.com ニュース] 大沢たかおと石原さとみが共演した「風に立つライオン」が3月14日、全国309スクリーンで公開初日を迎え、大沢、石原、三池崇史監督の3人は、東京・TOHOシネマズスカラ座での舞台挨拶に臨んだ。
さだまさしの同名曲に感銘を受け、自ら小説化・映画化の企画者となった大沢は、「自分にとってこの作品は宝物。その宝物をくれたのは監督だと思うし、ケニアでやるという決断をしたのも監督。そこで生きさせてもらって心から感謝しています」と、感無量の面持ちで語った。
石原も「すごく好きな作品なので、これから大沢さんとか三池監督に会えなくなるのかなと思うと寂しい。ついさっきも(同作の)主題歌バージョンの予告編を見ていたんですけど、涙が流れそうで耐えていました」と目に涙をためた。そして、「まだ客観的に見られない。大沢さんが人を笑わせるのも、集中させるのも一瞬でさせてくださって、本当に尊敬できるなと思います。(役の)和歌子を演じて、私も航一郎のように“風に立つライオン”でありたい、力強く生きていこうと思いました」と思い入れの強さをにじませた。
過酷なケニアロケを敢行した三池監督は、公開初日を迎えた感想を「抜け殻です(笑)」と安堵(あんど)の笑みを浮かべる。「僕らスタッフは何10人もいるが、役者は、その役をやれるのはひとりしかいない。ケニアで孤独な戦いをしていたと思って。敬意を表します。本当に感謝します」とキャスト陣に謝意を伝えた。
さらに、この日の登壇がかなわなかった原作者のさだから、直筆の手紙がサプライズで届けられた。1年前から約束していた那智勝浦町で仕事をしているさだから、「よりによってこの日が公開日とは。僕は映画館のない町にいます」というコメントが明かされると、会場からは笑いの声が。「本当に、本当によい映画です。たくさんの人々に真心のバトンが渡っていきますように」と観客へメッセージが送られた。
また、偶然にも公開日がホワイトデーと重なったことで、大沢から観客に映画オリジナルの「ライオンクッキー」が配られた。大沢が「一応これ、僕の自腹です(笑)。どうしても僕が、感謝の気持ちを込めてということで」と満面の笑みを見せると、会場からは割れんばかりの拍手が沸き起こっていた。
「風に立つライオン」は、日本に恋人を残したまま国際医療活動のためアフリカ・ケニアに赴任した医師・島田航一郎が、過酷な生活を送る少年たちと出会い、奮闘する様子を描く。