石井岳龍監督14年ぶりのロック映画!染谷将太×水野絵梨奈×綾野剛ら参戦
2015年3月5日 06:00
[映画.com ニュース] 鬼才・石井岳龍監督の最新作「ソレダケ that’s it」が、5月27日から公開されることが決まった。同作は、石井監督が「ELECTRIC DRAGON 80000V」以来、約14年ぶりに手がけるロック映画。3度目のタッグとなる染谷将太が主演を務め、元E-girls/Flowerの水野絵梨奈、渋川清彦、村上淳、綾野剛が出演している。
「狂い咲きサンダーロード」(1980)、「爆裂都市 バースト・シティ」(82)の石井監督が、ロック映画のステージにカムバックする。今作は、13年5月に急逝した吉村秀樹さん率いるロックバンド「bloodthirsty butchers」(以下、ブッチャーズ)とのコラボレーションに端を発した企画。吉村さんの存在とブッチャーズの音楽から着想を得た石井監督が、その遺志を受け継ぎ、仕上げた。映画のタイトル「ソレダケ」は、99年に発表された同バンドの6枚目となるアルバム「未完成」に収録された同名曲から引用。劇中でも、全編にわたりブッチャーズの楽曲が盛り込まれている。
映画は、戸籍を奪われアンダーグラウンドな暮らしから抜け出せずに苦悩する大黒砂真男(染谷)が、風俗嬢の南無阿弥(水野)とともに底辺の生活から抜け出そうともがく姿を描く青春ドラマ。渋川は裏社会の調達屋・恵比寿大吉、村上はダークサイドに生きる大黒の知人・猪神楽彦、綾野は謎の極悪ギャングのボス・千手完を演じている。石井監督は、「吉村秀樹と素晴らしすぎる俳優たちの熱さが、くすぶり続けていたアッシのロック魂に火をつけた。映画館にふさわしく、ノスタルジーではない『今、この瞬間』のロック映画をつくりたかった。負け犬が反撃し、愛は暴走する。まだ何も終わってはいないし、何も始まっていない。死ぬにはまだ早い、勝手にしやがれ!!」とコメントを寄せた。
主人公の大黒に扮した染谷は、「ひたすら叫び、嘆き、走り、殴られ、撃ち合い、血塗れになり、また走りました」と撮影を述懐。そして、「俺の知ってる石井さん、そして俺の知らない石井さんの現場を体感、体現してきました。様々な思いを含み、この映画の中にそれは確かに鼓動を打っています。この映画でロックして、久々に爆裂してください」と話している。水野も現場を堪能したようで、「染谷さん演じる大黒の心の叫びが痛いほど突き刺さってきます。石井監督の世界観、そして思いの詰まった音楽とともに楽しんでいただけたら嬉しいです」と明かした。
また、共演陣もロックテイストなコメントを発表。「炎天下、全力疾走、長台詞。なかなかハードでしたが、これぞ石井監督の世界と思い、自分を預けワクワクドキドキしてました。この作品に参加できて幸せです。石井岳龍全開をくらえ!!!」(渋川)、「映画を問い続ける、監督。それは真摯に。PUNKS NOT DEAD。カタチを変え不死鳥のごとく。石井監督の作品に関われることは、最高に光栄です」(村上)、「石井岳龍監督にしか表現できないファンタジックかつエキセントリックな世界へようこそ。さあ、皆様、どうぞ遠慮なく狂い咲いてください」(綾野)。
「ソレダケ that’s it」はライブ・ビューイング・ジャパン配給で、5月27日から東京・シネマート新宿ほか全国で順次公開。
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