妻夫木聡「英語で答えて」のリクエストに大慌て「僕は英語が話せません!」
2014年12月18日 08:00

[映画.com ニュース] フジテレビ開局55周年記念映画「バンクーバーの朝日」の特別試写会が12月17日、東京・カナダ大使館で行われた。主演の妻夫木聡と石井裕也監督は、同大使館と日本外国特派員協会が共催した会見に出席し、会場に集った報道陣からの質問に真しに回答した。
戦前のカナダ・バンクーバーに実在した日系移民の野球チーム「バンクーバー朝日」がフェアプレーの精神でひたむきに戦うなかで、白人社会からの称賛と人気、差別の払しょくを勝ち得ていく姿を描く。
主人公・レジー笠原を演じた妻夫木は、劇中で英語のセリフを披露しているため「英語で答えてください」と促されたものの、「無理です、無理です!」と大慌て。バンクーバー国際映画祭後の食事会でもネイティブスピーカーから話しかけられたといい、「笑ってごまかしてしまいました」と苦笑いを浮かべた。そして、「僕は英語が話せません! すみませんです」と平謝りで、会場を沸かせていた。
役作りについては「心自体をその時代の人に変えてしまい、僕自身が本当にはいつくばって生きることが大事だと思って演じました」と並々ならぬ心意気を告白。当時の日系カナダ人に思いを馳せ「常に差別を受けたからといって、苦しみだけじゃなく、自分の中でのみ込みながらも野球というのを生きる糧にし、ささやかな楽しみに喜びを感じていたんじゃないかな」と話し、「だから、あまり差別ということを意識して演じてはいませんでした」と振り返っていた。
石井監督は、かつての“スポ根”とは異なるリーダー像を描いたことを指摘されると、「可能な限り調査した上での想像ですが、精神論を振りかざすようなスポ根男は日系カナダ人2世にはあまりいなかったんじゃないかと思っています」と持論を展開。「彼らはアイデンティティのゆらぎも含め、危うい立場に常にさらされていたので、無駄な争いや摩擦は避けてきたんじゃないか。なので『しょうがない』という言葉をすごく多用していたみたいです。自分が差別にさらされること自体がしょうがないし、無駄に抵抗もしないと解釈しました」と説明し、「生き辛さや閉塞感含め、今日の日本、世界のあらゆることにも通ずる雰囲気を感じたし、だからこそこの時代に作る意義を見出しました」と矜持をのぞかせた。
「バンクーバーの朝日」は、12月20日から全国で公開。
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