V・シュレンドルフ監督&R・W・ファスビンダー主演の幻の映画、日本初上陸
2014年11月12日 08:10

[映画.com ニュース]ニュージャーマン・シネマを代表するフォルカー・シュレンドルフ、ライナー・ベルナー・ファスビンダーがタッグを組んだ幻の映画「バール」(1970)が、「ドイツ映画特集2014」(11月19~22日開催)で日本初上陸することがわかった。
原作は、20世紀を代表するドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトの処女戯曲「バール」。シュレンドルフ監督がメガホンをとり、若き日のファスビンダーが主演。「ハンナ・アーレント」などを手がけた監督・女優のマルガレーテ・フォン・トロッタ、ファスビンダー作品のミューズとして知られるハンナ・シグラらが結集した。
ニュージャーマン・シネマの旗手が手がけた意欲作ながら、ブレヒトの妻の意向によりテレビ放映・劇場上映が禁止されていた。ブレスト夫人の死後、権利を受け継いだ遺族が映画史における同作の重要性からデジタル化に合意し、第64回ベルリン国際映画祭でデジタルリマスター版による初上映が実現。約44年を経て日の目を浴びた。
「ドイツ映画特集2014」は、11月19~22日に東京・赤坂のドイツ文化会館ホールで開催。「バール」(11月21、22日上映)のほか「警察官の妻」「ゲーテなんてクソくらえ」「西という希望の地」がラインナップされている。