三谷幸喜、長澤まさみVS斉藤由貴の女の戦いに自身の姿を投影
2014年10月31日 17:15
現代を舞台に、ある文学賞の選考会前夜のホテルのラウンジで、共に審査員を務める清少納言と紫式部が杯を交わしながら熱いバトルを繰り広げる物語。
「国民の映画」「ホロヴィッツとの対話」など海外の芸術家を題材としてきた三谷だが、自身同様日本の作家に焦点を当てたことについて「いつか自分に近い人物の話をやってみたかったけど、あまり近いと生々しすぎる。女性作家にすれば素直に書けた」と説明する。
ハイテンションで本音をぶちまける若き紫式部(長澤)と自分より若い才能への嫉妬を抱えつつも平静を装うプライドの高い清少納言(斉藤)の姿が描かれるが「いままでで一番自分を投影した人物になった。いまのぼくは清少納言に重なるし、20年前の姿を紫式部に投影している」と明かした。
長澤にとって、初の舞台での三谷作品となる。その演出について「丁寧でイヤになるくらい細かい」と言いつつ「コメディはその場の空気や間の流れをくんで(笑いが)生まれるのかと思ってましたが、三谷さんと一緒に作ってみて、ノリではないと実感しました。丁寧に積み重ねることで笑いがあると勉強になって楽しかった」と語る。
斉藤は「まさみちゃんがランドセルを背負ってる頃から知ってるので、こんな素敵な女優になったまさみちゃんと一緒に仕事が出来て光栄です」とニッコリ。「君となら」(1997)以来の三谷の舞台作品となり「役者が狙っていこうとしてしまうところで逆の指示を下さるんです。ゆったりやりたいところでも『テンポよくサラッと』と言って下さったりして、俯瞰する目を感じてすごいなと思ってます」とリハーサルを振り返った。
ちなみに斉藤は「三谷さんにカップヌードルを作っていただいたのが一番の思い出」と語り長澤も「私も作っていただきました」と笑うが、三谷は「けいこ場ではかなりぞんざいに扱われてます。長澤さんは僕のことを時々、呼び捨てにする(苦笑)。あまり接したことのない女優です。斉藤さんは、前回も思いましたが日本一のコメディエンヌだと感じてます」と女優2人に押されっぱなしながらも絶賛し、「働く女性、ベテランと新進の女性の話として見てもらえたら」と呼びかけた。
「紫式部ダイアリー」は11月1日よりパルコ劇場で上演。
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