「アイス・フォレスト」伊新鋭監督、E・クストリッツァの復帰を明言
2014年10月29日 19:20
[映画.com ニュース]第27回東京国際映画祭コンペティション部門出品作「アイス・フォレスト」がTOHOシネマズ六本木ヒルズで10月29日上映され、クラウディオ・ノーチェ監督と俳優のアドリアーノ・ジャンニーニが会見した。
停電が続くイタリア北部の村の発電所に派遣された技師が、閉鎖的なコミュニティに接し、やがて村が隠す謎に巻き込まれていく。深い雪に覆われたアルプスを背景に展開する、サスペンスドラマ。
本作はノーチェ監督にとって長編2作目となる。「アーティストとして新しいドアを開けたいという気持ちから生まれた」と製作のきっかけを明かし、「サスペンスというジャンル映画の規則性の中で、自分の過去の作品や、現実社会との絆を失うことなく新しい分野に挑戦してみたかった」と思いを語った。
また、監督作がカンヌ映画祭最高賞のパルムドールを2度受賞しているエミール・クストリッツァを主演俳優としてキャスティングしており、ベテラン監督との仕事は非常に緊張したと本音を吐露。「ある時クストリッツァが僕の目をみて『(映画製作の)その苦しみはよくわかる。だから僕は8年も撮っていないんだ』と言った。でもその後『でも映画を撮っていないと人生には何もない。だから僕は必ず帰ってくるよ』と言っていたよ」と、映画監督としてのクストリッツァの復帰を明言した。
パスポートを胸ポケットに入れたまま会場に現れたジャンニーニは「長旅を終えたばかりだから寝ちゃうかも」とおどけてみせ、会場の笑いを誘っていた。
東京国際映画祭は10月31日まで開催。
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