「昨夜のカレー、明日のパン」主演の仲里依紗、「食べることの大事さ」を痛感
2014年9月19日 19:24
[映画.com ニュース]第11回本屋大賞で2位に輝いた木皿泉氏の処女小説「昨夜のカレー、明日のパン」がNHKでドラマ化され、仲里依紗と鹿賀丈史が9月19日に同局で行われた完成披露試写会に出席した。「食べることは生きることだ」がテーマの本作で、主演の仲は「食べることの大事さを、このドラマをやっていて感じました」と感慨深げに振り返った。
夫・一樹(星野源)に先立たれたテツコ(仲)と、一樹の父・ギフ(鹿賀)。テツコとギフがともに暮らし続ける中で、ゆるやかに一樹の死を受け入れ、再生していく過程を描く。溝端淳平、吉田羊、ミムラ、片桐はいりらが共演。木皿氏が脚本を担当し、料理研究家の高山なおみ氏が料理を監修する。
テツコを演じるにあたって仲は「今私がやる意味をすごく感じた」と意欲を見せ、「現場にいると、自然とテツコになる」「台本を覚えなくても、セリフが出てくる。木皿さんの魔法にかけられているような感じ」と語る。それだけに自身でも手応えを感じるようで、「一回り人生を経験して、脚本を前読むのと今読むのとじゃ全然考え方が違う。出来あがった作品を見て、いい意味で自分じゃないような、自分のような不思議な感覚があった」と胸を張る。その一方、箸の持ち方が苦手だそうで、「毎回そういうシーンが出てくるので、1話よりもうまくなっていくと思う」と頭をかいた。
鹿賀は「1話を見て、涙がこぼれました。人がいろんな問題を抱えて生きている。家族を亡くした人間が再生していく力強さに涙をした」と話す。「想像以上に、人間の死ぬということ生きるということ、熱く迫ってくるものがありました。映像化は大変だと思うが、出来上がりを見ると心豊かになる映像になっている」と太鼓判を押した。
BSプレミアムドラマ「昨夜のカレー、明日のパン」(全7話)は、10月5日から毎週日曜日午後10時放送。