長澤まさみVS斉藤由貴!三谷幸喜が描く女だけの新作舞台、11月上演
2014年7月17日 14:00
[映画.com ニュース] 女優の長澤まさみと斉藤由貴が、三谷幸喜の新作舞台「紫式部ダイヤリー」に主演することがわかった。平安時代の2大女流作家・紫式部と清少納言を主役に、三谷が初めて女同士の争いを描く作品で、登場人物は2人のみ。三谷作品で登場人物が女性だけというのも初めてで、長澤が紫式部、斉藤が清少納言を演じる。
「源氏物語」で一躍注目を集め、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの若手作家となった紫式部は、若さと才能と美ぼうにあふれ、「鼻持ちならない自信家のイケイケ美人作家」を演じているが、内心では「本当に作家としての未来があるのか」と大きな不安を抱えている。一方、「枕草子」がベストセラーとなり、エッセイストとして確固たる地位を築いた清少納言も、自分が目指すものと世間が求めているもののギャップに悩み、なかなか新作に着手できない。同時に女性として、加齢による「美」の衰えにも不安が募っていく。そんな2人が、とある新人文学賞の選考委員を務めることとなり、選考対象作品に対する文学論を戦わせる。その議論はいつしか作家として、女として、人生をかけたプライドのぶつかり合いへと発展していく。
長澤の舞台主演は、2013年の「ライク ドロシー」以来、約1年ぶり3度目。三谷が脚本を担当したスペシャルドラマ「わが家の歴史」(10)で三谷作品の経験はあるが、舞台作品へは今回が初出演で、「念願だった三谷さんとの舞台作品。とても楽しみにしています」と心を躍らせている。
また、長澤と斉藤は同じ所属事務所の先輩・後輩でもあり、今回が初共演。長澤は「稽古を通して2人の関係性を丁寧に作っていけたらと思います。三谷さんの作品ですから、その世界感や会話の中から物語の人々がイキイキと輝けるよう努めていきたいです」と意気込みを語り、斉藤も「役者稼業で言えば、先輩後輩は1グラムも意味がないってことを、彼女と一緒に経験する瞬間を味わいたいと考えています」と話している。
2人を起用した理由について三谷は、「長澤さんの舞台を見て、この人には舞台女優として秘めた才能があると感じました。それを引き出してみたいと思いました。どうせならハードルは高い方がいい。難易度の高い2人芝居。それも女2人。相手役はめちゃくちゃ芝居の上手いベテラン女優。となると斎藤由貴さんしか思い浮かびませんでした」と説明。「これだけのハードルを、果たして長澤まさみは、飛び越えることが出来るのか? たぶん出来ます。お楽しみに」としながら、「ちなみに、実は男が出てこない作品を書いたことがない僕にとっても、これはかなりのハードルなんですよ。頑張ります」と自らにも発破をかけている。
東京・渋谷のパルコ劇場で、11月1~30日上演。名古屋、福岡、大阪、松本、広島での地方公演も予定している。