フランソワ・クリュゼが過酷な海上ヨット撮影に挑んだ「ターニング・タイド 希望の海」
2014年5月30日 13:50
[映画.com ニュース] 世界中で大ヒットしたフランスの感動作「最強のふたり」のフランソワ・クリュゼ主演作「ターニング・タイド 希望の海」が、5月31日から公開される。単独無寄港で世界一周を目指すヨットレースに挑む男と少年の友情を描いた作品で、クリュゼの出演シーンのほとんどが実際のレース用ヨットの上で撮影された。ベテラン俳優クリュゼにとって、海上でのロケはどのようなものだったのだろうか。
過酷な条件で知られる世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」に出場したヤンは、船の修理のために停泊したカナリア諸島沖でモーリタニア人の少年がヨットに乗り込んでいたことに気づく。単独でレース完遂が条件のため、少年が乗っていることが明らかになれば失格になってしまうが、ヤンはそのままレースを続行する。
実際の単独レース用ヨット上での撮影は、これまで80本以上の映画に出演してきているクリュゼにとっても特別な経験となった。「今回、初めてアドベンチャーを実際に体験する仕事だったんだ。それもきわめて例外的な撮影条件のもとにね。朝7時にヨットで出発して、夜9時に陸に戻ってくるという撮影だった。ヨットには18人が乗船して、とにかく狭くてひしめきあうような状態だったんだ。そのヨットは撮影のために作られたヨットではなかったからね」
撮影は、ブルターニュで1カ月、そしてカナリア諸島で1カ月かけて行われた。「ヨット上の私を中心に展開していくストーリーは、それだけでもこれまで挑戦したことのない、非常にオリジナルな企画だったね。撮影は危険と背中合わせだったにもかかわらず、素晴らしくうまくいった。この映画は、今までの撮影の中でも最高の思い出を残してくれたんだ」と振り返る。
大海原のヨットは急な高波にあおられることもあり、立っていられないほどの悪天候に遭遇したヤンの姿を映す臨場感あふれる映像に息を呑む。「私は役者として、できる限り真実を描き出したいと思っている人間だ。なので映画を見た家族には『こういう映画にはあまり出ちゃいけない。あなたを失いたくない』と言われたけどね。今回、気づいたのは、自分が役者として燃えるのは、最高のリスクを冒す人物を演じるときなんだ」と本作への深い思い入れを語る。
「とりわけ私の家族は日本文化を敬愛し、日本人にそなわった礼儀正しさを敬意を抱いている」と語り、文化や和食などあらゆる面で日本びいきだと話す。来年は妻と共に1カ月日本に滞在する予定だという。「日本の映画監督と仕事ができるなら狂喜乱舞するだろうね。私はどちらかというと日本文学の方が日本映画よりも詳しいんだ。奥田英朗の精神科医・伊良部シリーズのフランス語訳をもっと読みたいんだ。日本ではすでに映画化やテレビドラマ化もされているようだね。フランスでは全て翻訳されているわけではないからもっと読みたいし、伊良部の冒険を私自身が監督で映画化したいと思っているくらいなんだ」と明かした。
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