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原発に翻弄された福島の4世代一家族を描く「あいときぼうのまち」予告編

2014年4月29日 06:10

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「あいときぼうのまち」の一場面
「あいときぼうのまち」の一場面
(C)「あいときぼうのまち」映画製作プロジェクト

[映画.com ニュース]日本の原子力政策に翻弄(ほんろう)された福島在住の4世代一家族を通して、1945年から約70年にわたる日本の歩みを描いた映画「あいときぼうのまち」の予告編が公開された。

福島県出身の脚本家・菅乃廣の初監督作。20数年前に死の淵にあった菅乃の父が「この奇病は昔原発で浴びた放射能が原因かもしれない」とつぶやいたことがきっかけで企画を立ち上げ、「戦争と一人の女」の井上淳一が脚本を担当。ノンフィクションや報道では東電と名指しできるのに、フィクションではできないことに疑問を感じながら執筆された本作は、スポンサーに頼らない独立プロでしか成し得ない物語となった。

1945年、学徒動員で福島県石川町で働くことになった英雄は、自分が何を探しているのかも知らず日々ウラン採掘をさせられていた。1966年、福島県双葉町で原発建設反対派の最後の一人となった英雄は村八分にされ、その娘・愛子は原発推進標語をつくった健次との淡い恋に破れていた。そして2011年、東京電力で親子二代で働いていた健次は息子を癌で失い、ある日愛子と再会、そして3月11日が訪れる。日本の原子力政策に翻弄されながらも生きる希望を失わない家族の70年間にわたる葛藤を描き出す。出演は夏樹陽子勝野洋ら。

「この場所で生きることは、罪なのでしょうか」というコピーから始まる予告編は、ウランから新しい爆弾を作ることを知らされた英雄、学生時代に思いを寄せていた健次をFacebookで見つけた愛子、そして被災した愛子の孫の怜ら登場人物の背景を紹介し、それぞれが絶望の中で希望を見出しながら生きていく姿を映し出している。

あいときぼうのまち」は6月21日テアトル新宿ほか全国順次公開。

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